愛しき実験ハムスター【名探偵コナン】

愛してください４５ ページ45

バーボンside




安室の家に帰ると、扉の前にベルモットが立っていた。

スイッチを切り替える。



『ベル！』

ベルモット「早く入れてちょうだい。」



抱きついたAを撫でながらの指図に呆れつつ、
鍵を開ける。

我が物顔で入られたのはあえて言うまい。



バーボン「用件は何です？」


わざわざ家にまで来たと言うことは、余程の案件なのだろうか。

また殺しかと覚悟を固めて問いかける。


ベルモット「Aに外を見せてあげたいのよ。」


真剣な顔と共に返ってきたのは、
なんとも可愛らしいものだった。


ベルモット「これ、二人で行って来て。」

机に出された二枚のチケット。

バーボン「豪華客船の旅．．．ですか？」


〈三泊四日の海の旅。
　陸と切り離された優雅な日々をお楽しみ下さい。〉


抽選１５名の企画らしい。


ベルモット「Aが写真でしか見たことのないものを、
　 見せてあげたいの。」


確かに見せてあげたいと思う。

ジンのいない今がチャンスなら、なおさら。



バーボン「行かせてもらいますよ。」


本物の外を知ったAは、
どんな顔を見せてくれるのだろうか。


それを考えると、微かな笑みが溢れた。

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