【完結】《轟》がなつかれたい闇墜ちヒーロー【刀剣乱舞×僕のヒーローアカデミア】 (ページ16)

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闇堕ちの短刀１３ページ16

キノside

付いてこようとする稀をとどまらせ

１人で保健室に向かう。

中には寝たままの少年と、

リカバリーガールと呼ばれている人がいた。

リカバリー「おやおや、こりゃまたひどい怪我だねぇ。」

( ´ З ` )

リカバリー「おや？治らないね？」

どうやら手入れじゃないと治らないらしい。

稀は午後の授業中。

邪魔したくなかった。

『応急措置だけしてくれますか？』

取り敢えず止血だけしてもらう。

包帯が巻かれる感触。

暖かい手。

手入れ部屋が空かないとき、

よく主さまがこうして包帯を巻いてくれた。

．．．懐かしい．．．．．。

元主「緑羅藤四郎。緑羅藤四郎。」

ぱちりと目を開けると、柔らかい笑顔の少年が立っていた。

『僕は緑羅ﾘｮｸﾗ藤四郎。
　粟田口と三条のコラボ刀ってところです！』

元主「君が緑羅藤四郎か。」

嬉しそうに頬を緩めるこの人が僕の主なのだろうか？

『貴方が僕の主さま？』

元主「あぁ、大智ﾀﾞｲﾁという。よろしくな！！」

いい人そうだな。

政府が言っていたお試し一振りの当選者。

『由来は知りませんが、この名前は気に入ってるんです。
　使ってくれた人によってつけられた名前が違うので、
　もうなんでもいいんですけどね。』

そうだ！と手を叩く。

『主さま、僕に名前を付けてください！』

元主「えっ？！いいの？」

『はいっ！僕は主さまの刀。
　主さまのものだと言う証です！！』

主はしばらく悩んだあと、ゆっくりと口を動かした。

元主「Aってどうかな？」

自信作なんだけど．．．と笑う主さま。

『A．．．！
　僕はA藤四郎、主さまの短刀です！！』

僕のひとがたを得て初めての主は

笑顔の素敵な主。

裏表のないその笑顔と、柔らかな霊力の主。

僕の物語は幸せなページで溢れていた。