B2 神の望む姿 レイside ページ18
(レイ)
「どういうこと…?
なんで壁に文字がそれに
己の姿を見よってこの鏡のこと…?」
鏡には私がうつっている
私がうつっている…
ただ、それだけ
記憶喪失だったときとはちがい
確かに今は全てを理解できる
「そんなつまんねぇ顔、殺す気になんねぇ」
ザックの言葉思い出して私は自分を
見つめながら眉をひそめた
そのとき鏡の上部の壁面には
また文字が浮き出てきた
*.君は無知なる者か?
それとも己を偽っているのか?
ここは懺悔の間である
ここから出たければ 己の破片を手にし
己を知れ!*.
独りでに書き連ねられていく白い文字は
そこでピタリと止まるとその途端
鏡は大きな音を立てひび割れると
爆発したかのように砕け散った
破片に何かが映っている…
(レイ)
「さっきの私がそのまま鏡に残っている
へんな鏡…でもこの鏡は持っておこう
己の破片ってたぶん……
この割れた鏡のことだ…」
それ以上は見渡しても何も無いので
1回外に出て次は左の扉に手をかけた
出口に繋がっているかもしれないそんな
期待を少しだけ寄せながらおそるおそる
扉を開いた
でも扉を開けた瞬間私は戸惑ってしまった
左側の部屋は右側の部屋とまったく
同じ内装だったからだ
でも一つだけ違うのは鏡はなく
鏡が入っていない立派な額縁があることだった
出口がない…どうしたら
私が困ったように辺りを見渡すと額縁には
また独りでに白い文字が浮かび上がっていた
*.罪を吐き出せ
それがわからぬのならば
引き裂いて、引きずり出せばよい*.
私はふと何かを悟った気がした
最後に自分の姿をみたのはB7で
何もかもを思い出す前だった
あの時よりは表情はわずかに豊かになっている
全てを思い出したことは私にとっては
むしろ最悪の出来事だったでも
きっとほんの少しずつ表情が和らいできたのは
Aとザックに会って約束を
交わしてからだった
脳裏にはこれまでの2人との記憶が
まるで走馬燈のように蘇る
でもいくら和らいだとしても
目だけは変わらない
…この私は…嘘だらけ
私は息を吸い込むと額を鏡の破片で切りつけた
その瞬間私は強烈な甘いにおいを放つ
紫の煙に包まれると不思議の国へと
続く穴に落ちていくかのように
ふっと意識がなくなった
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名無し(プロフ) - っっっ‥‥‥‥【ナナシ ハ セン ノ ダメージ ヲ オッタ】好きです!!!これからも更新頑張ってください!!!😭 (3月26日 17時) (レス) @page46 id: 9f491c41ca (このIDを非表示/違反報告)
さつてんと舞台最高! - 泣きたい,,,皆様が書く殺戮の天使の小説は神すぎて泣いて笑ってハハハハハですよ!もう神✨頑張ってください😭 (6月5日 22時) (レス) @page46 id: 8b47d12e98 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - ザック可愛すぎだろ… (2021年10月12日 0時) (レス) @page46 id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - 更新停止中…だと… (2021年1月1日 1時) (レス) id: e66444f48b (このIDを非表示/違反報告)
餡子 - とてもおもしろかったです続き楽しみにしてます!!!!! (2019年1月20日 20時) (レス) id: bceaa8cd15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ティアナ | 作成日時:2018年9月8日 0時