B2 私に出来ること レイside ページ15
2人の傷口から滴り落ちる血は
とても痛々しいでもその傷は他でもない
Aが私とザックを守ろうとして
それでどうしようもなくついてしまった傷
私は小さく息を呑み立ち上がった
意識を失っているザックとAを
見下ろすと今までに味わったことのない
感情がこみあげてくる
私にはこの感情がどうゆう意味をもつか
まだわからなかった
今分かっているのはひとつだけ
ザックとAをここに置いて
私ひとりで薬や治療できるものを
探しにいくこと
(レイ)
「ザック、A少し待ってて…」
ほんとは生死の境を彷徨っているザック達を
まだ安全かわからないこのフロアに
置いていくのは気が引ける…
それに誰がくるかわからない
常人ならいつ完全に意識が途切れてしまっても
おかしくない
けどここでじっとはしてられない…
とりあえずここのフロアに薬がないか
探してみよう
私の心にはザックとAと交わした
約束がまるで自分の1部のようにいつしか
深く刻み込まれたようだった
必ず役にたつから…
だからそれまでどうか
1番最初、Aと会ってそして
B5でザックと約束を交わしてから
このフロアに来るまでに2人が私にくれた
言葉それにザックのAへの思い
Aのザックへの思いその全てを
噛み締めながら私はぎゅっと拳を握った
それから私は1度だけ2人のほうを
振り返るとエレベーター前の廊下を抜けて
次の部屋に向かった
2人のことは気がかりでもある
けれどもう一度振り返ろうとは思わなかった
だってもう残された時間はあとわずかだけ…
私は少し急いで進んだ
何も見えない…
連なるロウソクのほのかな光を頼りに
廊下を駆け抜けたそうすると壁際には
重厚な扉があったのが分かった
私は思い切ってそれを開けた
するとそこにはまるで夜のなかのように
真っ暗な空間が現れた
さっきまで、空気がちがう…
ここへ来るまでのビルのなかの気配とは
雰囲気もそうだが確実に何がが違っている
におい だろうか
わからない
でもなんだか変な感じがする…
私は妙な感覚が身体に纏わりつくのを感じた
そのときどこからだろう
音楽が聴こえてきた
私は軽く目を伏せ耳を澄ませた
メロディーまでは聞き取れないものの
それはパイプオルガンが奏でるような
重音な音楽だった
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名無し(プロフ) - っっっ‥‥‥‥【ナナシ ハ セン ノ ダメージ ヲ オッタ】好きです!!!これからも更新頑張ってください!!!😭 (3月26日 17時) (レス) @page46 id: 9f491c41ca (このIDを非表示/違反報告)
さつてんと舞台最高! - 泣きたい,,,皆様が書く殺戮の天使の小説は神すぎて泣いて笑ってハハハハハですよ!もう神✨頑張ってください😭 (6月5日 22時) (レス) @page46 id: 8b47d12e98 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - ザック可愛すぎだろ… (2021年10月12日 0時) (レス) @page46 id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - 更新停止中…だと… (2021年1月1日 1時) (レス) id: e66444f48b (このIDを非表示/違反報告)
餡子 - とてもおもしろかったです続き楽しみにしてます!!!!! (2019年1月20日 20時) (レス) id: bceaa8cd15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ティアナ | 作成日時:2018年9月8日 0時