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ピーンポーンパーンポーン!
〈みなさま〜!ただいまの時刻は七時です!夜ご飯の時間です!〉
〈”りびんぐ”にあたたかいご飯を用意しておりますのでぜひともお越しください!〉
予兆もなく鳴り響く定型音とクマのぬいぐるみの声。現在の時刻を告げ、クマは放送を終えた。確かにお昼から何も食べずにここに連れてこられて、そして数時間睡眠をとり、一時間ほどの間館のなかを探索した。お腹がすいてくるのも無理はなかった。アイドルたちはそのアナウンスに反抗せず、そのままリビングへと向かうことにした。
「ん〜!なにこれ!すっごく美味しい!」
「本当ですね……!一流のコックが作った物と同じレベルでございます。」
「わぁ、ほんっとうに美味しいね。どこのお店の物なのかなぁ?」
「どのテレビ局のケータリングでも、このレベルの物は食べたことがないな……このためだけにどこかのレストランのシェフでも雇ったのかねェ。」
「あおちゃんせんぱ〜い、このからあげ、すっごく美味しいから食べてみてくださいよ!」
「え、本当?じゃあいただきます……!?え、なにこれ、甘い……?からあげじゃない……?」
「ふふ、葵ちゃん、騙されましたね。これは唐揚げに似せたスイーツですよ。面白いドッキリをなこちゃんはよく思いつきますね。」
「あ!にこちゃん先輩もハンバーガー食べてるっす!あたしもこのチーズ入りのハンバーガーいっぱい食べて大きくなるっす!」
「若葉もこれに目をつけたんだ。食べても良いけどそれ以上大きくならないほうが良いんじゃない?ボクよりちょっと大きいからって図に乗らないでよね。」
アイドルたちはたくさんの豪華な料理を楽しんでいた。おしゃべりをしながらなんて行儀が悪いかもしれないが、こういうときは楽しみながら食べるのがエフェドル流というものである。どこかの一流レストランに引けを取らないほどの料理に感動し、どこの店の物か突き止めようとする者もいた。
そんな中、一人たたずむ影があった。
「もうお腹いっぱい。美味しそうなお料理ちょっとしか食べられないのざーんねん。」
結夢であった。小食なのがネックとなり、あまり食べられなかった。彼女が食べたものと言えば少しのスパゲティと小籠包二つだった。美味しいから珍しくデザートまでたどり着けると思っていた結夢だったが、なかなか難しい様子。それでも甘い物を食べたいと思ったのか、彼女は小さなカップケーキに手をのばした。
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晴(プロフ) - きゃらめる@ぱんけえきさん» コメントありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです。今後ともあいです!をお楽しみいただけたら幸いです。 (3月29日 22時) (レス) id: f84a20cb2a (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる@ぱんけえき - とっても面白いです!アイドルたちがデスゲームをするのはなかなかユニークなご企画ですね! (3月29日 21時) (レス) id: 9b744e7a21 (このIDを非表示/違反報告)
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