32話目 ページ34
「わっ」
慌てて身体全体を守るためシールドを張る。
爆風で目にゴミが入りそうで、伏せていた目を開けたら、
見慣れた後ろ姿が、新型を斬りつけていた。
駿「硬っ、なにコイツ」
米「ウワサの新型だろ。ウジャウジャいんなー」
「よねやんと、駿…！」
思ってもみなかった救援だった。
駿「Aたちおまたせっ。遊真先輩は？」
「遊真は…向こ、うで…」
あれ、ダメだ。
途端に足元がぐらっと揺らついた。
がくんと膝が落ちそうになった時。
烏「A」
「あ、ごめん…ありがとう」
烏丸が支えてくれた。
心配そうにこちらを見る目は、不覚にもドキドキした。
「…大丈夫。ちょっと止まってる時間が長かっただけ、だから…これ使ってる時は動いてた方が、楽なんだけどね」
烏「…息切れが酷いぞ。またあの時みたいにならないでくれ……頼む」
「ちょ、ちょっと…ここ戦場だし、今結構追い詰められてるから」
心配してくれるのはとても分かる。
痛いほど分かる。
「……じゃあ、5分経ったら解除するから。ね？平気、だから」
それだけ言って、支えてくれていた手を離した。
制限時間5分で、たくさんの新型を殺す。
あんな数、できる…？
…いや、『やらなきゃいけない』んだって。
「…アステロイド」
さっきのメテオラよりも大きい塊が、デタラメに放たれる。
敵に当たって爆発するものもあれば、民家に当たって爆発するものもある。
なにせ『デタラメ』のため、民家にあたるケースの方が多かった。
でも今の私には、コースを整えてから攻撃する余裕はない。
アステロイドで粉砕された有機物の煙の中に突っ込んでいく。
「スコーピオン」
スコーピオンでは、目の前にいる敵を確実に斬っていく。
でも斬れるのは、さっきの攻撃で手負いになった奴だけで。
「いたっ…！」
さっきのであたらなかった新型が、私の腕を掻き斬った。
傷口からはトリオンが漏れていく。
迅登場で負ったものより遥かに大きい傷で、トリオンを多大に損失した。
これだと持久戦にしたら負ける。
「…メテオラ」
身体の上に塊をつくり、それを四方八方に放った。
激しい爆発音が響き、ひきかけていた煙も再び立ち込めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 245人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夕葉見(プロフ) - 花音さん» ごめんなさい！今すぐ直してきます、指摘ありがとうございました！助かりましたー！ (2015年8月28日 10時) (
レス) id: 670ee35a55 (このIDを非表示/違反報告)
花音(プロフ) - とっても面白いです！けど一つだけ指摘させてください。出水は国近さんじゃなくて柚宇さんって呼んでます (2015年8月26日 0時) (レス) id: aaaae65d81 (このIDを非表示/違反報告)
漣 - 更新がんばって！続き待ってますっ！ (2015年5月17日 9時) (レス) id: 6749ee94fc (このIDを非表示/違反報告)
三風藍(プロフ) - 私もヒュースすごいタイプだから主人公ちゃんと気が合うかもwwwこれからも更新頑張ってください続き楽しみに待ってます！ (2015年5月5日 19時) (レス) id: c4675d711c (このIDを非表示/違反報告)
峰りん - 角の生えた空飛ぶゴリラ、ジェットゴリラWW 更新頑張ってください☆ (2015年5月2日 23時) (レス) id: fe3074f548 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夕葉見 | 作成日時：2015年1月14日 23時
