伍拾伍 ページ5
「へー、黒死牟殿が。珍しい。」
一通りの内容を聞いた童磨さんは虹色の瞳を細めて言った。
「ねぇ、ねぇAちゃん。今日はここに泊まっていくかい?」
「あ。」
確かに。今、無限城に帰っても無惨さんとどう接したらいいかわからない。
「今外に出るのも危険だからなぁ……Aちゃんにはここに泊まってもらうのが一番だと俺は思うな〜。」
「いいの……?」
「もちろんだよ!Aちゃんは友達だからね。」
「友達っ……!」
久しぶりに童磨さんに言って貰えて嬉しかった。
「さぁさぁ!もう寝た方がいいよ?体、休ませてあげなきゃ。」
童磨さんの言葉に頷く。
「着物は、血がついてるから、服貸してあげるよ。」
「何から何まで童磨さんにはお世話になりっぱなしだよ……本当にありがとう…童磨さん。」
「いいんだよ。困った時は助け合わなきゃ。」
童磨さんの温かい言葉にボロボロと涙が出てくる。
「Aちゃん、せっかく泣き止んでたのに。……俺が泣かせちゃったね。ごめんよ。」
童磨さんは優しく私の所に駆け寄り、頭を撫でてくれた。
「ううん。童磨さんは悪くないよ……。なんか童磨さんの言葉が……温かくて。」
【困った時は助け合わなきゃ】
なんて素敵な言葉なんだろう。
「私も童磨さんが困った時は助ける!私まだまだ弱いけど、童磨さん守れるように強くなるから!それまで待ってて……?」
「あはは!俺がAちゃんに守られるの?ふふっ……いいね。面白い!じゃあ、Aちゃんが強くなるまでは俺が守るよ。」
「ありがとう!絶対に強くなるから!数日後に黒死牟さんに鍛えてもらうの!」
「えぇ!?黒死牟殿に!?…それは、ちょっと……あはは……」
「黒死牟さんみたいに俊敏に動けるようにならなくっちゃ。」
「いいね、いいね!その調子!…でもまずは寝ようね。」
「うん。童磨さん、おやすみ!」
「おやすみ〜!」
私は童磨さんに手を振って、襖を開けて出ると、
「お話は終わりましたか。」
「お部屋をご用意致しました。こちらへ。」
信者さん達が現れて、部屋を案内してくれた。
部屋を案内された後、服も渡された。
「では」
信者さん達がいなくなり、だだっ広い部屋に一人。
布団がちょこんとあって、そこに入る。
「寝れん。」
周りをキョロキョロ見渡すと、何冊か本が置いてあった。
「…!!本……」
高価な物でとても私は買う事が叶わなかった物。今それが手の上に。
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秋栄 - 李由華さん» おぉぉぉ!ありがとうございます!!続編は明日の0時ぐらいには出せればなと思っております!!深夜12時ぐらいにここに来ていただけたら、多分続編行けるはずです!!しっかりと期限までに出来るように努めてまいります!コメントありがとうございました! (2020年5月3日 13時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
李由華 - 続編制作頑張ってください! (2020年5月2日 21時) (レス) id: a39b69135d (このIDを非表示/違反報告)
秋栄 - 鬼小夜千夢さん» アニメOPでも、少ししか映らないのにカッコ良さは際立って…もう無惨様は美しくカッコイイですよね!この作品でそう思っていただけたのなら光栄です! (2020年4月30日 15時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
秋栄 - ひろかさん» 鳴女ちゃん本当に可愛いですよねっ(*´▽`*)私も大好きなんです! (2020年4月30日 15時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
鬼小夜千夢 - 無、無惨様!死にそうなぐらいかっこいいし……あぁもう死にそう(//∇//) (2020年4月29日 17時) (レス) id: 998332dba8 (このIDを非表示/違反報告)
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