自己嫌悪 ページ16
翔side
雅紀に俺の部屋に連れてきてもらって、雅紀を追い出し…鍵を閉めた。
ほんとに嫌になる…迷惑…掛けてばかりじゃねぇかよ
あの、振付師だって嫌だったろうな…
飯なんて食えねぇ…でも、作ってくれた皆に申し訳ねぇ。
要らねぇなんて言えない。
食えねぇなんて言えない。
鍵を閉めたのは良いけど…体に力が入らなすぎて…立ち上がることも困難…
「情けねぇ身体…」
雅紀が俺の部屋の扉を叩く。
智君が俺の名前を呼ぶ。
潤が何かを叫んでる。
和が皆を落ち着かせてる。
「皆に迷惑掛けるくらいなら…こんな身体…要らない。」
智「翔！聞こえるか！悩んでんだろ？閉じこもるな！ここを開けろ！危ねぇ事すんじゃねぇぞ！迷惑だなんて思ってねぇ！翔！ここを開けろ！」
「こんな身体…必要ない…おれの部屋…ナイフあったよな…昔俺が使ってたナイフ…」
雅「ナイフって聞こえた…リーダー！翔ちゃんが危ない！」
和「あと少しで開く…」
俺の部屋は｡外から開けられない…
でも、ピッキングができる人なら開けられる…
家には出来る人いない…はずだよなw
でも、もう、そんな事どうでもいい…
あ、あった…手入れしてあるから切れ味最高…
頸動脈？手首？腹？腕？
何処に刺そうか…
和「あと少しっ…」
カチャカチャ聞こえる…
「智君…聞こえる？」
智「聞こえるよ…」
「こんな身体…もう必要ない。俺、言ったよね？
俺が俺じゃなくなったら…自ら命を絶つって…」
智「そんな事させる訳ねぇだろ！ここを開けろ！翔君！」
「智君、雅紀、和、潤、シルク、マサイ、モトキ…さよならだ…」
智「翔君！」
カチャリ…
和「大野さん！開いた！」
ガチャッ!!
扉が開いた…そして、智君が勢いよく入ってきた。
和、いつの間にピッキングなんてできるように…
あ〜あ、目の前でやるのは…なぁ
じゃ…せめて…
「来んな！」
智「翔君！」
来るな…そう言い…俺は叫びながら…自分の左腕を刺そうとした…智君に掴まれたから…怪我させない為に
「離せっ！」
智「離さない！助けるって言ったでしょ！」
智くんの掴んでいた手を一旦振り払い…自分の左腕にナイフを当て…引いた。
切れ味抜群な為…少しの力でも結構な深さの傷。
…ザシュッ…ポタポタ…
「なんで入ってくるかなぁ…」
智「血が…潤、和！タオル！雅紀は消毒液！」
「いつの間にピッキング覚えたんだよ」
智「深いなぁ…病院｡」
「入ってくるなよ…バカ智」
唯の自己嫌悪だった。
智君に怪我なくて良かった…
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作者名：シュガーsweet | 作成日時：2021年1月5日 13時
