叫び(シェアハウス) 3 (ページ31)

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視たくねぇ！ページ31

翔side

機内での事はあんまり覚えてない。

…の前に…聞いてないよ？俺達。

この廃墟の中に2人っきりで入らされるなんて

知ってたら断ってるけど？

ス「いい感じの絵を撮ってきてくださいね」

「いや、無理って！怖いって！」
智「行こ？」
「マジ無理マジ無理！」

だって、居るもん！
ここのスタッフ馬鹿じゃん！
入る前から耳鳴り凄いし…

ス「櫻井さん。存分にビビって帰ってきてくださいね！後、倒れないでください。迎えに行けないんで」

「は！？じゃ、行かすなよ！」
智「俺がおぶるからw」
「いや、重いし…俺」
智「あ、そこ！？」

いや、そこ以外に何があるのよ。

やだよ～行きたくないよ～！
流石に怖いよ～！目を合わせたら最後だろうけどさぁ～！
何語喋ってるか分かんねぇけど聞こえるしさぁ～！

↓(一応)撮影

「…怖ぇ」
智「なんか居そう」
「いや、居るんだよ(ﾎﾞｿｯ)」
智「翔君。大丈夫？」
「さっさと出た方が良い気がするけど…多分許されないと思うスタッフからすると」
智「絵的に？」
「…俺だけでよかったろ…危険な目に遭うのは(ﾎﾞｿｯ)」
智「なんて？」

…逃がそう。ここは本当に危険な場所な気がする。
頭の中で危険だと叫んでる。
…上等だよ。殺られるなら、俺だけで十分だ。

「智君…ここほんとにやばいよ！怖いって！俺、逃げていい？」
智「俺も逃げる」

よし、食いついた。
元来た道を戻らせよう…

「…智君…逃げるよ！」
智「うん！」

俺は智君の後ろを走った。
もう少しで出口って所で俺は…智くんの背中を突き飛ばした。

だって、スタッフは、これが目的だったんだから。
俺が危険な目に遭って、ドッキリでした～！ﾁｬﾝﾁｬﾝ
で終わらす気なんだろうw海外まで来てw

でも、残念でした。

ここは…本当に危険な場所だった様です。

…ドンッ！

智「え？翔くん？」
「(ニコッ)智君、ごめん。」
智「しょ、翔君！」
「さよなら」

ずっと開かれてる予定だった扉は勝手に閉まる。
向こうでスタッフと智君が慌ててる声がする。
冷静なんかじゃない。けど、今回俺、悪くないよ？
スタッフの確認ミス。

…ドンドンドンッ！
智「翔君！翔君！」

ス「櫻井さん！櫻井さん！」

「ごめん。あと少し…」

あと少しと言うのは…霊達が満足するのがあと少し。
俺から気力を吸い取ってるっぽい。
気力というか…体が重い。瞼も重い。

…ギィィー

扉がまた勝手に開いた。

という事は満足したんだろう。

カメラには何が映ってるかな