幽霊少女と友情物語 (ページ13)

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綾影少女(後編) ページ13

～少女side～

学校終わり。長い階段を登りながらぶつぶつ文句を言っている。
「ハァ…『アレ』が見えるって、そんなにダメなこと？……ん？」
いつもの社から、細く長い脚が見えている。その正体は隣町の学校の制服を着た女の子だった。
「あれ？この漫画…『暗黒戦士R』？」
『暗黒戦士R』。二つ下の妹、莉癒が好きだと言っていた最近話題の少女漫画。その本を、彼女の顔から上げてみる。
？「ん……」
「あ………」
？「何者！！」ﾋｭﾝｯ
「うわああ！」
彼女は、手に握った木の枝を振り降ろしてきた。回避できたからよかったものの、当たっていたらどうなっていたことか…
？「あれ？貴女…『人間』？」
「当たり前でしょ！」
？「変なものと勘違いしたみたい…」
「変なもの？じゃあ、見えるの？」
？「見えるって…まあ見えるけど」
「良かった！私以外にもいたー！」
？「………」
「私、『南莉香』。貴女は？」
？「『弓野みなみ』。で、こっちが…」
？「『ミレイ』です。彼女の友達です。」
「よろしく、みなみちゃん、ミレイ」
それから、彼女達と話をした。彼女の妹も中２で、雪原町の学校に通っている。などと、いろいろ共通点があった。そして、陽が落ちた頃に帰って行った。