episode193.声明 ページ46
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「……。」
私は、なにがしたかったんだろう。
きっと、なにかを間違えたのかな。
涙さえでなくなった私の目にうつるのは
ただ無惨に砕けた、ペンダントだけ。
赤犬は、最初から私を利用するために…
騙された私も悪いね。
あぁ、どうしようかな。
これ以上、みんなに迷惑はかけたくない。
それに、あんな酷いことを言った。
今更、無理だ。
私は、動かせない腕を懸命に動かした。
ビリッと電気が走るような感覚に襲われ、
それでも這って粉々になったペンダントを広い集めた。
「…ふっ…ぅ…く…。」
なんで、
「…っく…。」
なんで、
「…ぅぅ…ぁぁっ…」
なんで、涙がでるんだろう。
辛くないのに、悲しくないのに。
自分が決めたことなのに。
涙が、止まらない。
息が詰まる。もう、何もない。
私にはもう、何もない。
すべてが、消えてしまった。
''夢''も''意味''も''願い''も''心''も''仲間''も''宝''も、
全部がなくなった。
自分で壊した、すべてを。
いまさら後悔してしまう。
「あぁぁっ…ぁ…あぁぁぁぁああっ!!!」
声にならない。
ただ、真っ白な部屋の真ん中にへたり込んだ。
響き渡る、叫びが空をきる。
ボタボタと床に落ちていく滴は
ペンダントの欠片を濡らす。
「なんでっ、なんでっ……!」
私はなにをやっても駄目なんだ。
なにかを守りたいと願えば願うほど、
遠くなる。
誰かが傷つくのなんて、
みたくない。
エゴ。
欠片をきつく握りしめていたとき。
手のひらから小さな光がもれていた。
「……!」
青白く輝く、消えそうな光。
欠片のひとつが放つ、小さな光。
血だらけの手を開いた。
カタカタと動く欠片は光を放ちながら
床に落ちる。
『…A。』
声が、聞こえた。
気のせい？
いや、聞こえた。
『A。』
「…!お母さん…?」
光を放つ欠片から聞こえたのは、
お母さんの声。
私を呼ぶ、お母さん。
「お母さん…私…私…!どうしよう…もう、わからない…っ」
『自分を信じなさい。''セカイ''を見なさい。
答えは見つかるわ。』
「…セカイ…。」
そう言うと、光は私の胸を射し、
やがて欠片はぱきんっと割れた。
「………。」
私には、
まだやらなきゃならないことがある。
赤犬を止められるのなら、
政府の陰謀を暴けるのなら、
命はいらない。
ラッキーアイテム
革ベルト
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
零花 - 初めまして、作品を見ました！！すごい感動して涙がでました!どうしたらこんな感動作品を作れるのですか？ (2015年9月21日 13時) (
レス) id: 4fd61b13e7 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーレース - あなたの過去を見ました。辛かったですよね。 私は、一年生の時にいじめられていました。そんなにひどいものじゃなかったけど、辛かったです。 これからも頑張ってください。いつでも応援してます！ (2015年2月4日 22時) (レス) id: c6af7f69f8 (このIDを非表示/違反報告)
レタス(プロフ) - ((((o´ω｀o)ﾉｺﾝﾆﾁﾜｧ♪ 初めてコメントさせてもらいます(^o^)/ onedayシリーズ大好きです☆ この小説を読むと感動しかしません（笑 これからも更新がんばってください♪ (2013年5月8日 17時) (レス) id: e3d07f564f (このIDを非表示/違反報告)
ぉさとぅ*(プロフ) - にゃる猫しゃむ.さん» 私の姉も受験でほとんど部屋に籠もっています(^-^; 受験生なので亀は当たり前です!!(笑) (2013年1月13日 22時) (レス) id: b432ac71e6 (このIDを非表示/違反報告)
にゃる猫しゃむ.(プロフ) - 天ノ川 雫さん» え、載せてくれるんですか？ありがとうございます＼(^-^)／ (2013年1月13日 16時) (レス) id: 91d1d1bf39 (このIDを非表示/違反報告)
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