episode122.君という名の光 ページ18
「エース…ッ…」
涙が止まらない。
涙を見せたくなかったのに
泣いてしまう。
ここに今いるのは
エース。
幼い頃から大好きで
大切な人、エース。
守ることのできなかった、
失ったはずのエースがここにいる。
「A…」
優しい声で私を呼ぶ。
大きくて温かい手のひらで私の頬を撫でる。
私より身体が大きい。
「エース…なんで…ケガは…？」
そう聞くと、悲しい顔をして言った。
「お前に…また助けられた…。」
と。
その声が、かすかに震えてるのがわかる。
「おれ…。死んだと思った。目を覚ますと天国なのかって。でもよ、違ったんだ。目を開けたらお前の父親がいた。」
「お父さんが……」
「そうだ。『戦争は終わった。白ひげは死んだんだ』そう聞かされた時、後悔した。そしてすぐお前のことを思い出したんだ」
私の頭を撫でながら、ゆっくりと話す。
「赤髪が『Aは瀕死のお前を助けようと自分の身体を捨ててまであの能力を使った』って。…A……悪ぃ…そして、ありがとう…」
【ありがとう】そう聞こえた瞬間、
耐えていた涙がいっきにあふれた。
「うわぁぁぁぁん！！！！！！エース!!!!」
「A…ありがとう…本当にありがとう…」
久しぶりに感じたこのぬくもりは
私の枯れきった心を温め、
冷たくなった手を包んだ。
エースは
光だ。
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
魅魅(プロフ) - これはずるいヨーーーー(TT) (2018年7月2日 17時) (
レス) id: c4a205ba81 (このIDを非表示/違反報告)
さや2号(プロフ) - 読みました！涙が止まらなくて…凄すぎです！ (2014年7月16日 15時) (レス) id: 5ef07a392b (このIDを非表示/違反報告)
睦(プロフ) - 初めて読みました!! もう、目から大量の汗が・・・www (2013年1月13日 21時) (レス) id: 40bf2c93f2 (このIDを非表示/違反報告)
円堂莉基(プロフ) - 魚人島編、もの凄く気になる!!!!((〇（＾〇＾）〇)) 更新頑張れｐ（＾＾）ｑ (2012年7月20日 17時) (レス) id: ac30d6130c (このIDを非表示/違反報告)
円堂莉基(プロフ) - おおお〜〜!!!!エースが生きてたぁーー!!!!!（T-T)更新がんばれ！！ (2012年7月17日 18時) (レス) id: ac30d6130c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
