【ヤ/ン/デ/レ】溺愛、どころか病んでますが。【ONE PIECE】 (ページ22)

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炎がにじゅうといちページ22

トラファルガー・ローと露店を回ってはや10分。
ここまでエースと会わないと、流石に彼が心配になってくる。

今も、探してくれているかな。

そんな私の思いとは裏腹に、トラファルガー・ローは気になったもの全部を買っていく。何故か私は欲しいものを聞かれりんご飴と答えたため買って貰った。

パリ、と飴のコーティングが割れる音とともに林檎をかじる。
やっぱり美味しいなぁと思いつつ、トラファルガー・ローの腕の中に納まるいっぱいの食べ物は数日前のエースを彷彿とさせた。

ふふ、もしかしてトラファルガー・ローもこんなに食べるのかなぁ。

「……笑ったな」

トラファルガー・ローの声が聞こえた。
え、私そんなに笑ってないかな。そんな無愛想な女？私。

『笑ってなかった？』

「あァ。おれと一緒にいながら笑わないなんて、いい度胸だな」

『ふふ、楽しいから大丈夫だよ。
ただ、一緒に来たひとがかなり過保護で…下手したら今でも探し続けてるかもしれないの』

「そ、うか……」

なんだかトラファルガー・ローの言葉がぎこちなくなったため顔を上げると、何故かうっすら赤くなったトラファルガー・ローの顔が。
どうした。

大丈夫？と声をかけようとしたその時だった。

「っA！！！」

『あ…！』

後ろから最愛の人の声がし、振り返った。
…？一緒にいるトラファルガー・ロー…いや、ローのことを認識すると、何故か手がメラメラになった。え、そんな戦闘隊形とる？

「て、めェ…！トラファルガー・ロー…、A、お前何でこいつといる」

「…お前だったのか。火拳屋……Aはおれと回っている。お前は帰れ」

「なんだと？！こいつはおれと来たんだよ！！トラファルガーこそ帰れ。クルー達が探してたぜ？」

……なにこの、一触即発ムード。
私はローに肩を抱かれているし、エースは全身に炎を纏い始めている。
て、ちょ、どうすれば…。

『え、あの、エース…？この人は大丈夫だよ』

「お前の話をしてるんじゃねェ、おれの話してんだよ！」

『えぇ…？』

きっと、エースも知っている船長さんなら悪魔の実の能力者なのだろう。
実際エースが炎を纏っても知らん振りしてるし。

というか、強引×２は疲れるんだ…。ウワァ、帰りたい。必死に帰りたい。
しかし私が悪い気もする。どうすればいいの…。