【ヤ/ン/デ/レ】溺愛、どころか病んでますが。【ONE PIECE】 (ページ15)

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炎がとうとよんページ15

こんなばかみたいな事をする恋人を、私は実は二重人格なのではないかと思ってしまう。

朝と昼は元気いっぱいで頼りになる特攻隊長。夜は嫉妬深く独占欲の強い狼。

もはや真反対と言えるし、どちらもエースだと言える。
まぁ結局エースはエースなんだけど。

そして、そんな話をしている間にもキスマークだけではなく噛み跡まで残していくエース。昨日何回したと思ってるんだ。
はぁ、とため息をつくと、思いっきり脇腹を噛まれた。

『い、っつ……！え、血出てるんじゃない？』

思った以上に痛かったのと、噛まれた部位からどくどくと血管に血が流れる音が聞こえるためそう推理したが、ギリギリ血は流れていなかったらしい。

…はぁ……。
心の中でため息が溢れる。体中キスマーク噛み跡だらけだなんて、卑猥過ぎるにも程がある。
付けられた側の気持ちにもなってみろ…！

そんな本人は「ご馳走様でした」とか訳の分からないことを抜かしている。本当に恨んでも恨みきれない。
私はそんな満足げに微笑むエースにプイッと顔を背け、シャワーを浴びに部屋にあるシャワー室へ入った。
『入ってきたら今日一日話さないから』と睨みつけ、後ろから追ってきたエースを部屋に戻した。

ザーッと流れるシャワーに体の熱を収めてもらう。
体を洗っていると、脇腹の噛み跡が赤くなっているのが分かった。どうりで染みるわけだ。
本当に血が出る手前だった様。仕方ないなあ…と見てみぬふりをして身体を水で流した。

そういえば、この島のログは４日で溜まるらしい。
私的には今日を含めたあと３日どうしようと思ったが、おやじから貰ったベリーでハンドメイドでもしてみようかなと考えた。
お花を育ててみてもいいかもしれない。私の部屋は沢山日光が当たる部屋だから何時もはカーテンを閉めているけど、窓際なら育てられるのでは、なんてにやつく。

植物や自然は好きだ。3兄弟と山の中で育ってきたから。
といっても私は家事担当で、肌も弱かったからあんまり皆とははしゃげなかったけど。
……サボくん。
何時も優しくて、頼りがいのあるお兄ちゃんだった。
貴族の息子って言われたときは私と同じだったから驚いたけれど、それ以降もっと色んなことを話せるようになった。親の愚痴とか、高町のこととか。そっち系での同士でもあった。

そんな、サボくんが。
天竜人に船を撃たれて。
船ごと燃えてしまった。