【ヤ/ン/デ/レ】溺愛、どころか病んでますが。【ONE PIECE】 (ページ11)

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炎がとうページ11

『エースから離れていったらどうする？』

「そしたらお前がおれのこと殺せ。というか死ぬんだったらお前に殺されてェ」

『よーし、わかった。何があっても、たとえ死ぬ直前であっても私がとどめを刺して上げる』

あ、でもそれは助からなかった場合だけだからね？

すごく物騒な、イカれた会話。
だけど、この約束が私達を繋ぐ一本の線になったのは、確実だった。

「そんで、お前はなんて願ったんだ？」

『私？私はね

ｰｰｰｰｰエースが、これから先どんな事があっても前を向いて生きていってくれますように。
エースが生きて行っていいのは、私が保証する。

海賊王が何よ。海賊王なんじゃなくて、エースはエースで一人の海賊。親がダメだから息子は生きてちゃ駄目だ？そんなばかみたいな工程式なんてぶち壊れちゃえ。
エースは、産まれて来るべきだった。海賊王とか関係なく、一人の南の海で産まれたポートガス・D・エースという人物が大好きだよ。私、こんなに魅力で溢れてる人初めて見たもん。』

この海で一番かっこいいのはエースだよ。
そう言っているみたいで、何だかすごく照れる。

だけどね、エース。
私は、海賊王の娘じゃないから分からないけど。
だけど、エース。

産まれてきてくれて、ありがとう。

『………なんてね、っわ』

「……ほんと、やめろよ。

なんでお前はいっつもいっつも欲しい言葉ばっかくれんだよ。」

エースが、泣いてる。
エースは人一倍元気で、人一倍優しくて、、、きっと人一倍悲しんでる。

だから、誰かが支えてあげなくちゃいけない。

『私、エースの力になれてる？』

「…あァ」

『…そっか。』

抱きしめてくれているエースの背中に手を回す。
この背中で、小さい頃からいろんなものを守ってきた。
色んな人を、守ってくれてきた。

この、大きな背中。
強くて、硬くて、脆い背中。

もうそろそろ、自由に羽ばたいてもいいんじゃないかな。

海賊王なんか忘れて、自由に生きて、いいんじゃないかな。

「すぅ…………すぅ…」

眠ってしまったみたいだ。
私も、久しぶりに沢山歩いたから眠くなった。

少しだけ、二人で夢の世界へ。