出会い？ ページ2
河合side
Aが運ばれてきてから3日が経った。その
間、俺はもちろん五関もちょくちょく様子をみ
に行ってたんだけど、目を覚ます様子が全く無
かった。低血糖の怖いところは意識のないまま
死んじゃう事。昏睡状態になる事。この二つが
挙げられる。五関も俺も声に出さないだけで、
この二つの事が頭によぎっていた。五関は１日
に三回はAの所に行ってるし。
河合 (五関。大丈夫だから)
五関 (‥‥うん。戻ってこいよA)
五関は優しくAの前髪をなぜた。
そんな日が続いたある日‥
橋本 (A全然、目覚ましませんね。このま
まだったら‥)
五関 (やめろ。冗談でもそんな事口にするんじ
ゃねぇ)
珍しく五関が声をあらげた。そんな五関が怖く
なったのか橋本は
橋本 (Aの点滴変えに行ってきます)
と逃げていった。
河合 (なぁ、Aが来てから五関、変だ
よ？)
五関 (変じゃねぇよ。ちょっとAの様子
見に行ってくる。)
五関も橋本の後を追うようにAの病室に足
を向けた。
橋本side
Aの点滴を変えていると五関先生が来た。
普段、優しい先生だから怒ったらこわいんだよ
なぁ。そんな事を考えながら五関先生に軽く会
釈すると、いつもの笑顔で返されたからなんと
なくﾎｯとした。
橋本 (意識戻りますよね‥)
五関 (15歳だぞ？まだやりたい事、沢山あるだ
ろう？だからこうやって話しかけてる。
毎日。)
橋本 (それで意識戻るんですか？)
五関 (以外とあるんだぞ？まぁ、家族とか彼
氏とかの方が効き目あるけどね)
笑いながら五関はAの手を握った。
五関 (こっちだよ。皆待ってるよ。)
まるで小さな子供に問いかける様な五関の姿に
橋本は違和感を覚えた。
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作者名：弥勒 | 作成日時：2020年5月7日 23時
