◯君と見た華 ページ26
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君と見たあの花。またみようねって。
あそこで笑ったじゃん。約束破んないでよ。
救われたいとだけ嘆く私は、もうガラクタだ。
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取留めのない口約束だけだった。
◯虎杖悠仁
「、、すっげこんな花見したの初めてだわ!
来年もさ、Aと一緒に見る!」
約束だよ、笑いあったはずなのに。
今年の私は置いていかれたみたい。
当たり前に過ぎていくはずだった時間なのに。
どうしてだろう、春だというのに、
寒い。貴方が隣にいないんじゃ意味ないよ。
独りで雨を降らせていた。
◯伏黒恵
「、、綺麗だな。」
来年もこよう!そう言って指切りをしあったあの日。
何処かに行ってしまったみたい。
それから何年か経っても、花見を独りでするのは
寂しいな。ねぇ。なんで残していったの?
最期に「生きろ、」そんなこと私に言わないで。
呪わないで。可笑しくなってしまう。
愛と寂しさと悲しさ。其処に一つのスパイス。
儚さを添えて召し上がれ。
◯五条悟
「お!あそこに蝶々いるよ〜ほらほら行ってきなって。」
絶対に会うからさ!そう言って君は私と蝶の
写真を撮った。消えちゃいそうだね、笑って言っていた。
嘘吐き、何が最強よ、何が絶対に居なくならないよ。
遠くに行っちゃた。背中さえももう見えない。
何年経っても引きずって、でも死ねなくて。
この海から救ってください。誰かに縋るように
心の中で叫ぶ貴方は、なんなのだろう。
・もう戻ることは泣き蝶の足音静かに私を誘う。
・
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作者名:381 | 作成日時:2021年2月27日 9時