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◯両面宿儺
「遅い。」
生きてるなんて判らなかったけれど、
貴方なら戻って来るような気がしてたから。
貴方がにこっと笑ってごめん、遅れた。そう言うと
思わずぎゅっと抱きしめる。耳元で悲しそうにこう呟くんだ。
「俺のそばを離れるな。」
大きく見えたその背中が今日はやけに小さく見えた。
空を仰ぐと、今日の空は藍白だったようで。
◯夏油傑
「よ、かった、、」
貴方を見た途端、力が抜けたようで。
ぎゅっと抱きしめる貴方を離そうとはしない。
嫌いになった?貴方がそう聴くと彼は鼻で笑ってこういった。
「そんなわけない。」そっか。彼に抱きしめられたまま見た寒空は
深い闇のような
星が所々に輝いていた。まるで生きる人たちみたいに。
今日はやけに空が暗いね。話しかけても何も答えない。
このまま色褪せたらどうなるのかな。見て視たい?
◯乙骨憂太
「あ、え、、、A、、ちゃん。」
幻でも見たのかと目を疑う。何回も目をこする。
貴方が彼の手をしっかり握って「生きてるよ、」
そう言うと彼は留め具が外れたかのように涙が、想いが。
溢れ出た。致死量級の愛がもっと上乗せされていく。
お互いを呪い合うなんてとんだ不幸ね。誰かがそう言って笑いながら
口に含んだのは薔薇の紅茶。
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作者名:385 | 作成日時:2021年2月19日 18時