ハグ ページ26
- sc
sc「ハルヤぁ、」
『ん〜、どうしたのヒョン』
自分より背の高いハルの背後から覆い被さるように腕を回すと、ハルは不思議そうに顔を此方に向けた。
sc「最近取られっぱなしだから」
『何がですか？』
sc「ハルが」
『俺が？』
sc「みーんな、ハルのことすぐ持ってっちゃうだろ」
俺の言葉にぱちぱちと目を瞬かせるハル。あ、かわいい。
sc「たまには俺のとこに来てくれてもいいんじゃないの〜」
『クプスヒョン、さみしかったんですか』
sc「ハルがヒョンのこと放ったらかしにするから」
『や〜、放ったらかしにしてたつもりないのに…』
ハルがくすくすと楽しそうに笑う。後ろから抱き着いたまま、目の前の色白い項をじっと見つめる。…噛んだら怒られるかな、いいか、まぁ。小さく口を開けてハルの項にかぷりと噛み付いた。
『ッちょ、クプスヒョン、』
sc「んぁ、」
『っ、こら、かまないで』
sc「…あ〜、痕ついちゃった」
バッと項に手をあてて頬を真っ赤に染めた。逃げ出そうにも俺の腕で身体を捕獲されてるせいで逃げられないんだ。かわいいね。
『な、なんで、かむの、…』
sc「項見てたら噛みたくなっちゃった」
『………訳わかんないです』
sc「や〜、怒んないで」
若干不機嫌そうに眉を顰めたハルの頭をよしよしと撫で回すと、表情は綻ばなかったものの手を振り払うことはない。やさしい子だから。……そんなにやさしかったら、迫られたら拒否出来ないんじゃないの。あ〜〜、妬いちゃう。ハルのやさしいところが好きな筈なのに。
『…もう離してヒョン』
sc「やだ」
『やだじゃな、い、ヒョン、っ噛まないで！』
sc「はぁ、ほんとにかわい、」
jh「ちょっと、何してんのさ」
……失敗した、もう皆寝てると思ってたのに。
jh「あ〜〜手出されてかわいそうに、おいでハルヤ」
『ぅ、ハニヒョン゛…』
jh「よしよし、今日は俺と一緒に寝ようねぇ」
『えっ、いやそれは、』
sc「おい持ち帰ろうとすんな！」
jh「ちゃんと噛まれたとこも上書きしてあげるからね、♡」
『だ、だから噛まないでください、…！！』
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作者名：颯 | 作成日時：2023年5月19日 22時
