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始まり in条東商 ページ1

「という訳で、職業体験がある。何処に行くか

 1週間のうちに決めて俺に報告な。」

そういうと、千晶は教室を後にした。

「ねぇねぇっ!!稲葉!!職業体験何処にするっ?」

朝からこんなにテンションが高いのは隣の席の田代。

「あーっ!!私も気になるなぁ!!就職一筋の

 稲葉くんだもん。県庁とか?!」

そう言って、目をキラキラさせているのは、

良く、田代と一緒になって俺の弁当を

食おうとしてくる桜庭。

「んー・・・。でも、こういう時だから思い切った

 ところに行きそうよね〜。」

そう言って、真面目に考えだすのは同じく

俺の弁当を食おうとしてくる垣内。

三人まとめて姦し女だ(個人の見解です)。

うるさい。と思いつつも、ちゃんと答えてやろうと

思っている。何故って、言わないと勝手な妄想

展開するからな。そうなった方が面倒だ。

「俺は、此処だな。」

そう言って、パンフレットの一番下を指差す。

「何何〜?武装探偵社?」

「ん。なんか面白そう。」

「でも、備考欄に、生半可な気持ちで

 来ないでください。命の危険を伴います。って

 書いてあるよ?」

「そうだな。」

「危なくない?そんなとこ。」

確かに、側から見たらそうだろう。

だが、俺にはプチがある。何かあっても大丈夫だ。

「大丈夫だって。なんとかなるさ。」

そう言って、笑って過ごした。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
「本当にそれで良いんだな?」

千晶も怪訝そうなと言うよりかは心配したような

顔で尋ねる。

「大丈夫だって。なんとかなるなる。」

簡単にあしらう。

「まあ、お前が行きたいなら良いんだがな。」

千晶はそこで引いてくれた。ありがたい。

「ありがとな。じゃ。」

そう言って職員室を出た。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
「武装探偵社ねェ・・・」

詩人・一色黎明が言う。

「聞いたことあるな。昼の世界と夜の世界、

 その間を取り仕切る薄暮の武装集団。

 だったかな。まあ、何事も経験だな。頑張れよ。

 夕士。」

そう言うのは画家・深瀬明だ。

俺のいる寿荘は妖怪アパートと言う渾名に恥じない

妖怪や人間ならざるものが集まっている。

そこにいる人間も昔、派手にやった人達で

価値観が広く、新しいものを受け入れるのに

躊躇がない。そんな人達だからこそ、

色んな相談も出来るのだ。

「頑張ってね〜夕士くん。何事も経験ダヨ〜」

そう言って詩人はニヤリと笑った。

武装探偵社 職業体験1日目→



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作者名:ゆっか | 作成日時:2020年7月4日 18時

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