Life02 ページ3
さて、この狐…どうしようか。
まだ目を覚まさない。顔を覗きこむ。
容姿端麗、と言うのだろうか。
毛並みはよく、手入れされているのがよくわかる。
誰かに飼われていたのか、丁寧にメイクまでしてある。
そして一番気掛かりなのは。
狐の周りを付きまとう玉？であった。
そっと手を伸ばして触ってみるが、普通にボールの様なさわり心地であった。
「ん…僕は…一体…？」
「!?」
き、狐が…!!喋った…!?
私の存在に気づいた狐は私に話しかける。
「ここ、君の家だよね？助けてくれてありがとう。…ん？キョトンとしてるけど、大丈夫？」
大丈夫な訳がない。狐が…!?あり得ない。
「ああ、この姿なら驚くよね。これなら…どうかなっ！」
狐が煙に包まれた、と思ったらそこには
美少年が立っていた。
「僕はキュウビ。妖怪、さ。君、妖怪が見えるんだね。」
「は、はぁ…よ、妖怪、ですか…」
いつもなら『まさか！』と、否定している所だが、今の光景をみたら信じざるを得ない。
「ところで君の名前は？」
「…Aです。」
「Aさん、ね。…あ。Aさん、少しお願いがあるんだ。聞いてくれるかい？」
どうせ抵抗した所で、勝てないだろう。
「…なんですか？」
「実は、僕の住んでた家、取り壊されちゃったんだ。で、僕には今、住むところがない。そこで。ここに住まわせてほしいんだ。」
「…え!?嫌ですよ、絶対!!他を当たってください!!」
そりゃあ、可哀想だとは思う。でも、私が住まわせてあげる筋合いなど無いのも事実である。
「…お願いだ!!僕のことが見える人間なんて…もう君しかいないんだ!!君が断ったらもう…僕はホームレスなんだ!!」
「ううっ…」
あんなに必死に頼んでいるのに断るなんて悪い気がする。でも、助けてやる筋合いなんて…でも…
「…分かりました。でも、条件があります。」
「…!!ありがとう!!で、条件というのは？」
「…両親が家にいるときは私の部屋からでないこと。見つかると色々厄介なので。」
「わかったよ、ありがとうAさん。でも、僕と暮らせるなんて君はラッキーだなぁ…」
「…今すぐ出ていきたい、と。」
「な、何でもないです…お願いします…」
こうして私の
妖怪との共同生活が始まったのでした。
◇Life02End◆
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ヒカリ - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2015年4月4日 9時) (
レス) id: e7bf96a70d (このIDを非表示/違反報告)
生馬 - とっても面白かったです更新頑張って下さい (2015年3月14日 4時) (レス) id: 522ea41974 (このIDを非表示/違反報告)
☆蜜柑猫☆(プロフ) - 私も最近キュウビにはまりかけてるんだ・・・(笑)映画でも超カッコよかったし!!テストがんばれ(o>ω<o)私もテスト期間だけど☆← (2015年3月3日 7時) (携帯から) (レス) id: 63d3a2953a (このIDを非表示/違反報告)
猫大好き！！ - この小説好きです!!更新頑張ってください！ (2015年3月2日 20時) (レス) id: eacdde0801 (このIDを非表示/違反報告)
炉白(プロフ) - とてもよかったです！こういう文章の作品、私大好きです！新鮮な気分になりました(笑)これからも楽しみに待っていますね！ (2015年3月2日 20時) (レス) id: 71f5d78a49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳳錠望 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/AAAAtarinrin/
作成日時：2014年9月20日 20時
