【フユニャン】オマエに出会えて恋をして……幸せだった。

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『ねぇ、フユニャン？


夜ご飯、


何がいい？』


ご飯……


「オレは妖怪だから



なんでもいいさ。


気遣い、



ありがとな




………それより



Aの


家族………

ご両親は？



見掛けないようだが……」


うーん……と



軽く首をかしげる。



暫くして。



空をそっと指差す。



『お母さんはね。



神様に


連れていかれちゃった。



お父さんは



もう何年も会ってない。



でもね。



私には



おばあちゃんも。


それにフユニャンもいるでしょう？



だからね。



私は三人家族。』


ニコッと



ユリのように



下を向いて



悲しそうに笑う。



…そうか。



Aは



幼いながらも


沢山の苦労を



背負っているんだな。



「A……」


そっと



上衣の布を引っ張る。



「辛かったら



何でも言えよ？





………家族、なんだから」



家族……


愛しくて。優しくて。




でも




オレの持っていた感情は




“家族”と言うものでは









なかった。

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