▼ ページ31
「あの時…俺は何も出来なかった…。助太刀に入ろうとしても、俺は足手まといでしかないから…動けなかった…」
『…うん』
「俺のせいで、俺のせいで煉獄さんは…。俺がもっと動けたら…。上弦と戦えるくらい強ければ…」
『………うん』
「凄い人はもっと先の所で戦っているのに…俺は、まだそこには行けない…」
『……………』
「こんな所でつまずいてるような俺は、俺は…いつか、煉獄さんみたいな凄い人になれるんでしょうか…」
顔を上げ、涙でグシャグシャな顔をこちらに向ける
不安そうに揺れる瞳を見つつ、私は思った
(思った以上に暗い話だったぁぁあ!!)
蟲柱様!?
こんな重い話を何で私に預けるんですか!?!?
小野田メンタルクリニックの初めてのお客様の心の闇が深すぎません!?
大丈夫だ、落ち着け私…!
こんな時こそ全集中で慰めの言葉を………慰めの…言葉……駄目だ思い付かねぇ!!
蟲柱様、何でこんなクッソ重い話を私に預けたの!?(2回目)
内心慌てすぎて荒れてる私に、赤髪くんは聞こえるか聞こえないか分からないくらいの小さな声で呟いた
「煉獄さんより、俺が死んだら良かった」…と
その時の彼の瞳が、言葉が、あの時の幼馴染みと重なる
『…赤髪くん』
「っ、何…ですか…」
流石の私も聞き逃せなかった一言
『それは違ぇだろ』
顔を両手で掴んで私と無理やり目を合わせると、彼の赤い綺麗な瞳は大きく見開かれた
51人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
vivid.fy - めちゃくちゃ面白いです!!リクエストです。フードをいつも被ってて顔が見えないツンデレな男主の小説作ってくれませんか?無理そうだったら書かなくで大丈夫です! (2022年6月12日 18時) (レス) id: 44b715b917 (このIDを非表示/違反報告)
おもち食べたい(プロフ) - 千秋さん» 7と8は頑張って感動系にしたので、そう言って頂けて嬉しいです!これからもよろしくお願いします (2021年8月23日 21時) (レス) id: 20bccc651c (このIDを非表示/違反報告)
千秋 - 「7.先輩ですから」って感動のシーンすぎる! (2021年8月23日 13時) (レス) id: a94b48adab (このIDを非表示/違反報告)
おもち食べたい(プロフ) - 濡犬さん» ありがとうございます!こんな作品でも面白いと言っていただけてとても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2021年5月22日 12時) (レス) id: 20bccc651c (このIDを非表示/違反報告)
濡犬 - コメ失礼します!ただ今腹筋崩壊した者です!文才があるとこんなに面白い作品が書けるんですか…クソッ羨ましいッッ 次回更新まで正座で待機しよう( ˙-˙ ) (2021年5月21日 19時) (レス) id: e6e0ea5053 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おもち食べたい | 作成日時:2021年5月4日 17時