28 日高side ページ28
28《日高side》
末「日高、変」
日「は?」
秀太がいきなり発した一言に、つい気の抜けた声が出た。
今日はAAAメンバー全員での雑誌の撮影。
でも、撮影にあまり集中出来ない。
ここ最近、彼女のことで頭がいっぱいだ。
仕事中でも、心ここに在らずという感じ。
ただ、曲作りだけはすごく調子が良い。
メロディや詩がポンポンと浮かんでくる。しかも、何故だか恋愛の曲ばかり。
しかし、いつも通りを装っていたつもりだったのに、秀太には気づかれていたようだ。
末「ボーッとしとる」
日「…そう?」
ここで、“ 何かあった? ”って聞かないのがいかにも秀太らしい。
日「……気になる子が、いるんだけどさ」
末「おー」
日「…その子、ファンの子なんだけどさ」
“ ファン ”という言葉を聞いて、秀太は一瞬眉間にしわを寄せた。
末「ファンか…なにで知り合ったの?」
日「…それが、初めて会ったのは…夢で」
末「夢?」
日「ライブの前日の夜、ライブ中に1人の女の子と目が合う夢を見てさ」
俺の話に、無言で頷く秀太。
恋愛の相談なんて、今までメンバーにはしたことがなかったから、少しだけ気恥ずかしい。
日「次の日のライブに、その子がいたんだ。服装も、席の位置も、目が合ったタイミングまで…全部が夢で見たままだったんだよ」
末「あーそれであの時なんか様子変だったのか」
秀太って、無関心そうに見えて、意外と人のこと見てんだな。
日「それから、彼女と会う前日の夢には、絶対にその子が出てくるようになったんだ」
秀太に、握手会やスタバのことも話した。
末「…へぇ。正夢って感じ?」
日「そんな感じ…だな」
秀太は、俺の話を真剣に聞いてくれた。
こんな非現実的なこと、西島や真司郎に話したら、きっと笑われて終わりだっただろう。
末「で?その子のこと好きなの?」
日「………好き?なのかな?」
末「いや、なんで疑問系」
日「分かんないんだよ。でも、その子のことばっか考えてるのは事実なわけで…」
末「それって、好きってことじゃないの?」
秀太にズバリと言われ、心臓がドキッと跳ね上がった。
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meri(プロフ) - りゅんさん» コメントありがとうございます!新しい生活が始まり、バタバタしてしまってなかなか続きが書けずにいますm(_ _)m楽しみに待っていてくださる方々には本当に申し訳ないです。。楽しみしているという嬉しいお言葉を頂いたので、更新頑張りたいと思います(*^^*) (2017年4月17日 20時) (レス) id: 0421a69e29 (このIDを非表示/違反報告)
りゅん(プロフ) - 更新待ってました!日高くんとの小説は数少ないのでいつも楽しみにしています!これからも頑張ってください! (2017年4月15日 22時) (レス) id: c21194c4d6 (このIDを非表示/違反報告)
MSweet(プロフ) - meriさん» いえいえです!わ!同じですね!まさに求めてた理想が詰まった夢小説に出会えたみたいでとても幸せです!!! (2017年3月8日 17時) (レス) id: 41535dcbfa (このIDを非表示/違反報告)
meri(プロフ) - MSweetさん» コメントありがとうございます(*^^*)わたしも、現実味のあるリアルなストーリーよりも、現実になさそうでありそうな夢物語みたいなお話の方が好きなんです!見ていただいている方にニヤニヤしてもらえたら嬉しいです(*´˘`*)更新頑張ります! (2017年3月8日 14時) (レス) id: 0421a69e29 (このIDを非表示/違反報告)
MSweet(プロフ) - 初めまして!ありそうでないこの運命に導かれて夢が現実になってリンクしてるお話、すごくドキドキします!主人公と同じ立場になって考えてみただけでニヤケが止まんないです← 更新頑張ってくださいね!!! (2017年3月6日 0時) (レス) id: 41535dcbfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:meri | 作成日時:2017年2月8日 16時