9話 ページ9
それから少し、炭治郎と話して過ごした。
甘露寺さんがもう里を後にするらしく、私の話し相手になってくれていた。
まぁ私は聞く専門だったけど。
「鍵は絶対に渡さないからな！どっか行けよ！！」
今は里の散策途中で喧嘩に遭遇した。
ひょっとこのお面の少年が柱の少年に叩かれていた。
「やめろ、子供相手に何してるんだ！」
「君こそ手を放しなよ。」
止めの入った炭治郎は鳩尾に良いパンチを喰らっていた。
なんて暴力的な柱なんだろうか。
「鍵は誰にも渡さない…あれはもう次で壊れる…！」
「壊れるから何？また作れば？」
一応説明しておくけど、力量が不利なひょっとこ君を庇う勇敢な男が炭治郎。
「………」
ここで茫然としてるのが私。
「ところで貴方は敵なんですか味方なんですか！？」
庇うも加勢もするわけでもない、とひょっとこ君に言われてしまった。
「…私は…貴方たちとは違う。」
「え？」
「不毛な喧嘩はしない。」
炭治郎が際限なく話しているから付いてきたけど、こんな争いに巻き込まれに来たんじゃない。と踵を返した。
少し坂を下ると、炭治郎の声がぱったり止んでまたひょっとこ君の怒声が響いていた。
「自分の行動を弁えて行動しなよ、赤子じゃないんだから。」
あ、またひょっとこ君が叩かれる。
庇ってくれる炭治郎は失神中。
「ほんと、柱って碌な位じゃない…」
縋るように私を見るひょっとこ君を後ろに庇って、時透(呼び捨て)の腕を掴んだ。
きっと錆兎はこうした、正義感強いもん。
「結局不毛な争いに参加するんだ。」
「……」
柱はどうしてこうも自分勝手なんだろう。
柱ってそんなに偉い役職なのだろうか。
「手放してくれない？」
「……」
それよりこの服、体のラインが分からないから戦ったら有利だろうな。
関節の動きが見えないと攻撃避けるの大変だし。
「なんとか言いなよ。」
「…あなたに言うことは特にない」
「いやこっちが散々投げかけたの全部無視してるよね。」
と、若干苛立った様子で腕を振り解かれた。
…戦う時髪の毛邪魔そう。
「それじゃあ、私行くね」
「ねぇ僕ら共通の言語喋ってるよね？」
せっかくの休養だし、少し眠ろう。
喧嘩を止めに入った(気でいる)から少し疲れた。
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柊蓮(プロフ) - 毎年、誕生日に読んで号泣してます…大好きです。この作品も、同じ作者様の作品も。ついに夢主ちゃんとおんなじ16歳になりました…来年もまた読みに来ますっ素敵な作品を本当にありがとうございます。 (2月9日 1時) (
レス) @page50 id: 4d2be51c25 (このIDを非表示/違反報告)
芽依 - ボロ泣きです、、最高です、後日談までもう泣けてくるんですが、、すれ違う兄妹の書き方が神ってますね、素敵な作品を読ませていただきありがとうございました、、！ (1月30日 10時) (レス) @page50 id: e9435a06b7 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - 涙止まりませんでした､､､出会えて良かったです､､､ (11月24日 13時) (レス) @page50 id: 477ea6ec3d (このIDを非表示/違反報告)
ピンス - 流石に泣きました。後日談も最高です。神作品ありがとうございます… (11月10日 23時) (レス) @page50 id: 18a9383861 (このIDを非表示/違反報告)
てんごく(プロフ) - めっちゃ泣きました。凄い良いお話です (10月5日 18時) (レス) @page50 id: e622d65d6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だむい
| 作成日時：2020年7月26日 20時
