7話 ページ7
「権八郎いないね」
「クルックー」
ぽっぽの頭を撫でながら山を散策した。
「ねぇ君、権八郎君って知ってる?」
私は大樹の側で伸びている少年の肩を揺らした。
「いえ…」
「そっか、もうすぐ陽の出だから頑張ってね」
私は権八郎を探しに行かなきゃいけないから…、と赤髪で市松模様の羽織を着た少年に言って、更に山の奥深くに足を進めた。
「行冥さんに会いたいなぁ…あの人がいたら百人力なのにね…」
怖いね、と足を進めていると撤退を知らせる声がして私はパッと顔を上げた。
「陽の出だー!」
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「あのさ、鬼殺隊って休みってないわけ?」
小芭内に泣きつくレベルで足怪我した翌日に任務、
ボロ泣きして目がグレープフルーツみたいになってるのに柱合会議。
「また惨めったらしく泣いてたの」
「刀握って2ヶ月に柱になる天才には凡人の気持ちなんて分からないよ…ッ」
トスッとなんの罪もない天元の胸元をグーで叩いてそう嘆いた。
「その割にAはいつも無傷だがな!感心する!!」
「そうだよ怖いから攻撃の間合いに入れないの、悪いね小心者で…」
生きてるだけ立派でしょ…
しのぶと義勇は途中で合流したらしいけど私なんてずっと一人で権八郎探しよ。
「っていうか権八郎いるし」
拘束されてるし、なんなの、うちのぽっぽ言葉話せないから私だけ事情知らないんだけど。
「竈門炭治郎君ですよ」
「別人じゃんあのイノシシ殴る」
会話したよこの少年と。権八郎知ってる?って。
いやお前が権八郎かーい!ってなってるよ今。
「つーか泣きすぎて顔がド派手に不細工だぜ、柱がビービー泣くなよ」
「いつもだし…」
「今日は一段と卑屈だ…可哀想に…」
行冥さんに頭を撫でられて、ちょっとだけ頑張ってよかったって思った。
「不死川がいねぇ、伊黒の召喚だ!」
「いつまでも泣くなA」
「小芭内には分からないよ…そうやって今だって木の上から私を見下してる…」
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どうせ柱不適合者ですよ。
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「ほら、チョコレートだ。」
「えっ、やだ小芭内好きー!」
「派手にチョロい奴だな」
「単純なAちゃん可愛いわ…!」
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人間 - 鬼滅の刃の夢小説はあまり見ないんですけど号泣するほど良かったです。めちゃくちゃ泣いたし笑いました。良い作品をありがとうございました。 (5月9日 7時) (レス) @page50 id: ccbbdf314a (このIDを非表示/違反報告)
*柑橘類*(プロフ) - 家の布団にうずくまってボロボロ泣きました。おまけで声出して笑いましたありがとうございます。 (5月5日 20時) (レス) @page50 id: 33ffb4296a (このIDを非表示/違反報告)
○○(プロフ) - とっっても感動しました(;_;)めっちゃ泣きました。ハッピーエンドでほんとに良かったですぅぅぅぅぅぅ՞߹ - ߹՞こんな神作品をありがとうございます! (2月7日 15時) (レス) @page50 id: 440a20ffd9 (このIDを非表示/違反報告)
バター - 死んじゃったからBADENDだと思ったけど大切な人守って転生させてHappyENDなの好き🥹💗💗 (11月4日 17時) (レス) @page50 id: 71e3afebe3 (このIDを非表示/違反報告)
錫也(プロフ) - 死んだ=バッドエンドとか悲しい展開のお話じゃなくて、家族愛で友人愛で大切なものを守ろうとして戦う姿かっこよすぎて泣きながら小説読んでましたぁ……まだ止まりそうにもないですありがとうございます…… (8月25日 9時) (レス) @page50 id: 046abef528 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だむい | 作成日時:2020年5月16日 0時