37話 ページ37
そうだ、ちゃんとしなきゃ。
私より経験の少ない子が、私より怪我が酷い仲間がいるんだから。
でもさ、
「よもや！君ならきっと上手くできるだろう！！」
「杏寿郎、」
「しっかりしてくださいよ…全く、世話が焼けますね」
「しのぶ…」
「Aさんはすげーよ」
「玄弥ぁ…」
「モタモタしないで、先輩でしょ」
「むいちろー…」
私がちゃんとしなきゃって思ってる。
「ここに、いてくれたらなぁ…」
みんながいたら百人力だよ、無惨だって怖くないよ。
みんながいたら、生きててくれたら…胸に何かが込み上げて、今になって私の隣にいてくれた人がいなくなった事に気がついた。
その事実を受け止めた途端、こんなにも立ち上がっていることが困難な事かって。
「Aが頑張っていることを、私は知っているよ」
「お館様…」
また私を慰めてください、笑ってください、
「ちゃんとしろA！泣くな！長女だろう！」
「師範、」
育ててくれたのに一つだって親孝行できなくてごめん、顔見せに行けなくてごめん
「ったく…頼りになんねーな姉貴は」
「獪岳…」
辛い時に側にいられなくてごめん、不甲斐ない姉ちゃんでごめん。
「会いたいなぁ…」
泣き喚く私を困った様に宥めてよ、
柱なのに威厳ないなって、
姉ちゃんなのにダメダメだなって、
「姉ちゃん…」
「………」
ちゃんとしなきゃ。
姉ちゃんだから、鬼殺隊だから、柱だから。
「A！体を注視しろ！体が透けて見えないか！？」
「……うん、見える」
脳と心臓が幾つもある。
私がそう瞬きすると、みんなが消えた。
「……」
行冥さん、実弥、義勇、小芭内、善逸、伊之助…
でも大丈夫、心臓の音はする。死んでない。絶対全員戻ってくる。
「カナヲ、離れてて」
「え…」
「攻撃の制御が出来ない気がする。当たらない様にして」
「Aさん…？」
可笑しいな、震えが止まった。
目の前の男をどうするべきなのかが分かった。
頭から爪先、筋繊維まで、自分の体を支配できた。
「なんか今の私は自分でも引くくらい冷静なんだよね」
頭は冷えてるけど、体が熱くて心臓がバクバクしてる。
絶対にやれるって、そう思った。
_
私は今、すごく調子がいい。
_
「そう、それが痣だよA」
「君ならやれる！！」
「頑張ってください、鳴柱さん」
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○○(プロフ) - とっっても感動しました(;_;)めっちゃ泣きました。ハッピーエンドでほんとに良かったですぅぅぅぅぅぅ՞߹ - ߹՞こんな神作品をありがとうございます！ (2月7日 15時) (
レス) @page50 id: 440a20ffd9 (このIDを非表示/違反報告)
バター - 死んじゃったからBADENDだと思ったけど大切な人守って転生させてHappyENDなの好き🥹💗💗 (11月4日 17時) (レス) @page50 id: 71e3afebe3 (このIDを非表示/違反報告)
錫也(プロフ) - 死んだ＝バッドエンドとか悲しい展開のお話じゃなくて、家族愛で友人愛で大切なものを守ろうとして戦う姿かっこよすぎて泣きながら小説読んでましたぁ……まだ止まりそうにもないですありがとうございます…… (8月25日 9時) (レス) @page50 id: 046abef528 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん - 大体無惨戦で死んじゃう子はバッドエンドになるけどちゃんとハッピーエンドだったし泣きながらギャグに大爆笑するというカオスなことになりました！（ 素敵な作品をありがとうございました！！ (7月18日 22時) (レス) @page50 id: 6563dca116 (このIDを非表示/違反報告)
茶々葉(プロフ) - 素敵すぎるぅぅ……この作品と出会えてよかったです (2022年11月27日 12時) (レス) @page50 id: 9bb2c58fa8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だむい
| 作成日時：2020年5月16日 0時
