10話 ページ10
お館様の体調が優れないようで、あまね様が進行してくださった。
この会議の議題は、痣についてだ。
それを時透が把握したらしく、奴はゆっくり話し始めた。
「あの時僕は、毒を喰らって動けなくなりました。」
真面目な時透派手に久しぶりだな。
「その後、Aが僕を庇って大怪我し、以前の記憶も戻り強すぎる怒りで感情の収拾がつかなくなりました」
あー、Aのやつ背中に傷負ってきたな。
庇った自分も上手く避けたらしく致命傷とかではなかったらしいけど上弦と戦った翌朝蝶屋敷で伊之助と鬼ごっこしてるとは思わなかった。
「その時の心拍数は200を超えていたと思います。更に身体は燃えるように熱く…体温の数字は、三十九度以上になっていたはずです。」
なるほどな。そこで死ぬか死なないかが、痣が出る奴か出ない奴かの違いか。
「心拍数200と体温の上昇…誰しも刹那に行えることではないだろうね」
「私も戦ってる時にグワーッと来たわ!」
「やれと言われてやれる人間も多くないだろォなァ」
柱なら造作もない事かもしれねーけど柱だけが出来て終わりじゃねぇしな。
「怒りで体温が上がったのか?」
「いや。Aが僕を抱きしめるように庇ったからそれで。」
「ダメだこいつのも参考にならねェ」
甘露寺の擬音だらけの説明と時透の恋のパワー実体験に不死川が頭を抱えた。
「それはもう心臓がまろび出るかと思った。」
「時透説明お疲れ、ちょっと黙ってような。」
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それから、大まかな話し合いは終わり、あまね様達は戻って行った。
「いきなり試しても階級が低い奴は全滅するだろうなァ」
「甘露寺のように心拍と体温が上昇するまで戦える奴も少ないだろう。」
ただでさえ質が落ちてるって話題だった若手にそんな事試すのは酷だし、最悪無駄死にになるよな。
「あ、でも時透って毒喰らって動けなかったんだよな。どうやって体温と心拍あげたんだ?」
何か秘策があるんじゃないかと俺は時透に聞いた。
「…遠回しな表現の方が良いですか」
「構わん。直接的で端的にまとめろ」
伊黒が腕を組みながらそう言うと、スンと奴は答えた。
「Aがとんでもなく良い匂いだったのと胸が当たってたのでそれで。」
「そうか、却下だ。別の意見がある者」
会議が派手に長引きそう。
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べにてゃ - スゥー好きです🫶 (4月29日 14時) (レス) @page50 id: 3804c55305 (このIDを非表示/違反報告)
ありす - ほんとに情緒不安定っす…。泣きました、めっちゃよかった。こんな素敵な作品作ってくれてありがとうございます! (2月28日 18時) (レス) id: d48b66107c (このIDを非表示/違反報告)
めんぼー(プロフ) - もうガチ好き。愛してるレベルで好き。神か?これは神なのか? (11月18日 23時) (レス) @page50 id: a4d4cab34b (このIDを非表示/違反報告)
りず - ほんとすきこのしょうせつ。にやにやしすぎたわ…!もう最高!前世のの話してるシーンとかとくに! (11月18日 22時) (レス) @page50 id: 804a1b86af (このIDを非表示/違反報告)
せりりん - ギャグ要素もありながらキュンキュンするし感動するし感情の起伏が激しすぎて肝臓がやられちゃいました(?) 完結おめでとうございます、そして素敵な作品をありがとうございました! (7月18日 20時) (レス) @page50 id: 6563dca116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だむい | 作成日時:2020年4月22日 23時