【鬼滅の刃】お前ら恋愛下手すぎんだろ。

40話 ページ40

兄さんを失って、一人ぼっちになってから、辛くて悲しいことが沢山あったけど、君に出逢ってからは毎日が楽しくて、幸せだったなぁ。





君があまりに可愛く笑うものだから、俺は何度も心臓がまろび出るんじゃないかと不安になった。






血反吐を吐くほどの鍛錬も、夜風に当たっただけで疼く傷も、君がいるだけで癒える気がした。可笑しいよね。







僕がこんなに想いを寄せているのに、他に好きな奴がいると聞いた時は月でも破壊しようかと思うほど沈み込んだよ。







君の話も、美味しそうにご飯を食べるところも、名前を呼ぶのも、屈託のない笑顔も、もしくは泣き顔も、真っ赤に照れる表情も、俺以外に見せて欲しくないと思った。









でも一緒に甘味処へ行った時、君は俺の手を握り返してくれた。






一日中君と一緒にいて、



その照れた表情を向けられているのは僕なのかなって、


ふてくさってちょっと唇を尖らせたり、


お日様みたいな、眩いくらいの笑顔は、








僕に向けられているんじゃないかって。








そう思った瞬間、ただでさえ限界だったのに、抑えきれなくなって君に口付けをした。






見たことがないくらい真っ赤な表情で、潤んだ瞳を向けられて、なんて愛らしいんだって、呼吸が苦しくなった。




本当に君と一緒にいると俺はいつも危ない、心臓を鷲掴みされているみたいで苦しいのに、離れ難い。









あぁ、もっと君と話をしたかったなぁ




くだらない話でも、なんでも。









置いていってごめん



約束、守れなくてごめん




好きっていうたった二文字が言えなくてごめん









またもし人間に生まれたら、君が降参って白旗をあげるくらい抱きしめて、いやっていうくらいキスするよ。






心残りがあるとすれば、やっぱり最期に君の笑った顔が見たかったな。









君のおかげで、良い人生だった。

41話→←39話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す