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39話 ページ39

『すごく、良い人生だったなぁ』






明るくて優しい師範と、いつも前向きで明るい煉獄さんに稽古をつけてもらった。



大怪我したのに伊之助と鬼ごっこしてしのぶさんに怒られたことも、



言葉足らずだけど、稽古も恋も応援してくれた冨岡さんも、




大丈夫だ、といつも手を引いてくれる伊黒さんと、



立ち止まったら背中を押してくれる不死川さん、




毎日毎日飽きずに私の話に付き合ってくれる宇髄さん、









そして、一生添い遂げたいと思えた無一郎君









『師範、』



『ダメよ、行かせないわ。A一人にそんな事させない』





行かせない、行かないでくれと、懇願するように腕を掴む甘露寺に、そっと手を重ねるA。







『…お世話になりました』



鬼なんていなかったんじゃねぇかって、

酷い戦いなんて、どこで起きているんだと、







そう錯覚させてしまうほど、優しい微笑を浮かべたAに、甘露寺は酷く困惑したような表情をした。









『炎の呼吸…壱ノ型 不知火』




Aは短く息を吐いて、足に力を溜めて最前線、無惨の前へ飛び出た。







お前はなんでもヘタクソだから、自分を過小評価しすぎなんだよ。




お前は自分が思ってるより強いし、



自分が思ってるより頼もしい、







あと、お前が思ってるよりずっと、時透はお前の事が好きなんだぜ









『駄目、Aー!!』



甘露寺の、悲鳴のような声だけが市街地に響いた。






もう隊士は殆どやられ、四人が立て直すのも、不死川や悲鳴嶼さんの到着を待つのも、時間が必要だった。







『ッ……周れ冨岡』


『あぁ…』




酷く表情を歪めた伊黒は、冨岡と距離を取って攻撃が分散できる場所へ、









『伍ノ型 炎虎…、昇り炎天…はぁ…』




斬られた瞬間から再生する無惨の動きを少しでも長く封じるには、息を吸う間もなく攻め続ける事。





再生と同じ速度で技を出すなんて、とんでもない奴だ。







『盛炎のうねり…』





前方を炎で覆う型を使ったAは、振り返ってふわっと笑った。









『いや…いやぁぁぁぁぁぁぁ!!』







そして、無惨の全攻撃をその小さな身体で受け切った。

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べにてゃ - スゥー好きです🫶 (4月29日 14時) (レス) @page50 id: 3804c55305 (このIDを非表示/違反報告)
ありす - ほんとに情緒不安定っす…。泣きました、めっちゃよかった。こんな素敵な作品作ってくれてありがとうございます! (2月28日 18時) (レス) id: d48b66107c (このIDを非表示/違反報告)
めんぼー(プロフ) - もうガチ好き。愛してるレベルで好き。神か?これは神なのか? (11月18日 23時) (レス) @page50 id: a4d4cab34b (このIDを非表示/違反報告)
りず - ほんとすきこのしょうせつ。にやにやしすぎたわ…!もう最高!前世のの話してるシーンとかとくに! (11月18日 22時) (レス) @page50 id: 804a1b86af (このIDを非表示/違反報告)
せりりん - ギャグ要素もありながらキュンキュンするし感動するし感情の起伏が激しすぎて肝臓がやられちゃいました(?) 完結おめでとうございます、そして素敵な作品をありがとうございました! (7月18日 20時) (レス) @page50 id: 6563dca116 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だむい | 作成日時:2020年4月22日 23時

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