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38話 ページ38

そうだ、頸を斬って終わりじゃねぇ、間合いに入りすぎた、全員やられちまう。








『行けー!進め!前へ出ろ!柱を守る肉の壁になれ!!』





生き残っていた隊士達が、捨身で柱たちを庇った。



言葉の通り、肉の壁となり。









『今みたいな一斉攻撃は全滅します。攻撃を分散させて消耗戦に持っていきましょう』





日の出まで、あと1時間半





『そ、そうね…、でも…』



冨岡も伊黒も位置がバラバラ、それに不死川と悲鳴嶼さんは生きてるか?伊之助や善逸、カナヲは。







『5秒…、10秒で陣形を確保してください。』





何言ってやがるあいつ…、


捨身でも1秒もせずに殺される、10秒なんて稼げるものじゃねぇ








『何してるのA、待って』



『隊士の壁がもう限界を迎えます。』




ゆっくり立ち上がって、Aは朱色に輝く刀を抜いた。




彼らの死を無駄しない為に、無惨を抑えなければ。









『私は…強くないから、先に逝くつもりだったのに、』



それなのに、待機命令と言えどただ傍観しているだけで、何も出来なかった。






『なのに、置いていかれちゃいました』




一緒に食べようとしたスイーツも


一緒に行こうと約束した名所も


一緒に強くなろうと稽古するのも




もう、二人で出来ない。







『A、待って、きっと悲鳴嶼さん達が来るからそれまでは…。』




『奴に息をする余裕さえ与えたらいけません』




『なら私が行くわ、絶対…Aだけに行かせたりしないわ』






甘露寺が執拗に止める理由はすぐに理解した。



陣形を確保する為に、冨岡は刀折れた代わりの刀を見つける為に、時間が必要だ。









だがその時間稼ぎの相手は鬼舞辻無惨、ほぼ確実に捨身となるだろう事は誰でも分かる。









『大丈夫です、今の私は…よく動く』





その明確な理由提示で、Aはスカートを少し巻き上げた。









『A、それ…』


「あいつ…」






Aの太ももの外側に痣が発現していた。

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べにてゃ - スゥー好きです🫶 (4月29日 14時) (レス) @page50 id: 3804c55305 (このIDを非表示/違反報告)
ありす - ほんとに情緒不安定っす…。泣きました、めっちゃよかった。こんな素敵な作品作ってくれてありがとうございます! (2月28日 18時) (レス) id: d48b66107c (このIDを非表示/違反報告)
めんぼー(プロフ) - もうガチ好き。愛してるレベルで好き。神か?これは神なのか? (11月18日 23時) (レス) @page50 id: a4d4cab34b (このIDを非表示/違反報告)
りず - ほんとすきこのしょうせつ。にやにやしすぎたわ…!もう最高!前世のの話してるシーンとかとくに! (11月18日 22時) (レス) @page50 id: 804a1b86af (このIDを非表示/違反報告)
せりりん - ギャグ要素もありながらキュンキュンするし感動するし感情の起伏が激しすぎて肝臓がやられちゃいました(?) 完結おめでとうございます、そして素敵な作品をありがとうございました! (7月18日 20時) (レス) @page50 id: 6563dca116 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だむい | 作成日時:2020年4月22日 23時

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