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33話 ページ33

俺と煉獄の父上さんは、98代目お館様の護衛を任された。



97代目お館様は、堂々たる最期を迎えた。









「なんで今なんだよ…」



髪をかき揚げ何か落ち着く方法を模索するも、そんな物は存在しないことを俺自身が一番理解していた。









「しのぶが死んだ。他の柱は生きている?」


「はい」




「上弦と対峙したのはしのぶだけ?」


「いいえ」




「愈史郎さんの眼を借りた鴉は半数に届いたかな?」


「まだです」





輝利哉様は立派な方だ。



父を亡くされた直後、心痛癒えぬ中鬼殺隊の指揮を執り、使命を果たしておられる。







「Aの居場所だけ把握出来ないね。もう少し広範囲に捜索するように鴉に伝えて」


「わかりました」









「A…」



いや、あいつは柱稽古で見違えるほど強くなった、地味に死んでるわけねぇよな。









「天元、視覚連結を使ってAを探してくれるかい?」



「…御意」




輝利哉様は、一瞬俺を見てそう言った。襖の向こうにいる齢八歳の当主様の、痛むくらい優しい気遣いだった。








「炭治郎、義勇、上弦ノ参撃破、疲労困憊ニヨリ意識保テズ失神!!」





炭治郎は無事だ、冨岡も死んでねぇ。


甘露寺と伊黒の姿も見えた、善逸もいる。






Aはどこだ?誰と一緒にいるんだ。





「シノブ、カナヲ、伊之助、三名ニヨリ上弦ノ弍撃破ァァ!!」




伊之助と胡蝶のところの継子も生きてる。



鴉からAの訃報は届いていない、ぜってぇどっかで生きてるはずだ。









「時透と…一緒にいるのか」



それが一番良いんだが、そもそも時透はどこにいるんだ。






あいつらが一緒にいて欲しいと思うのは、俺の勝手な願いだ。




でもな、全員が今日ここで死ぬつもりだ。









だったら今くらい…、



「瓔珞A発見!瓔珞A、中央ヨリ北ァァ!」









「輝利哉様…瓔珞Aは…」




鎹鴉からの言葉に、俺も、お館様も…いや、全員息を飲んだ。









「無惨の元に、Aがいる。」

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べにてゃ - スゥー好きです🫶 (4月29日 14時) (レス) @page50 id: 3804c55305 (このIDを非表示/違反報告)
ありす - ほんとに情緒不安定っす…。泣きました、めっちゃよかった。こんな素敵な作品作ってくれてありがとうございます! (2月28日 18時) (レス) id: d48b66107c (このIDを非表示/違反報告)
めんぼー(プロフ) - もうガチ好き。愛してるレベルで好き。神か?これは神なのか? (11月18日 23時) (レス) @page50 id: a4d4cab34b (このIDを非表示/違反報告)
りず - ほんとすきこのしょうせつ。にやにやしすぎたわ…!もう最高!前世のの話してるシーンとかとくに! (11月18日 22時) (レス) @page50 id: 804a1b86af (このIDを非表示/違反報告)
せりりん - ギャグ要素もありながらキュンキュンするし感動するし感情の起伏が激しすぎて肝臓がやられちゃいました(?) 完結おめでとうございます、そして素敵な作品をありがとうございました! (7月18日 20時) (レス) @page50 id: 6563dca116 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だむい | 作成日時:2020年4月22日 23時

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