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30話 ページ30

「早く行けよ時透、えっ、時透は?」


「現在交戦中」




「何あいつ、朧?朧使ったの?」





動き速すぎるわ、忍の俺でも引くわ派手に。









「もし一人なら僕と御一緒しませんか?」


「一人じゃないですって…」





もうっ、と振り払うAの背後に時透登場。





「あ、おじさん出口探してるんだよね。あっちだよ、ほら早く歩きなよ」




シッシッとおっさんを追っ払う時透を見て俺安堵。



この場で血飛沫が飛ばなくてよかった。









「おや…お友達もご一緒でしたか、双方可愛らしい。お代は持ちますよ」



金持ちそうだし口振りも曲がりものじゃぁねぇな、実業家か?









「可愛くないです、いや…確かに可愛くもありますが無一郎君はね、強くてかっこいい男の子なんですよ。出直してください。」





眉間にシワを寄せて睨み、ベッと舌を出すA。






「なぁあいつ何にキレてんの?」


「さァな」




「このご時世、血眼になって妻探しをする輩がまだいるんだな」





あのおっさんもその類だろう。伊黒は虎視眈々とおっさんを見つめている。逃げろおっさん。








「Aを無一郎君以外にお嫁にあげるつもりはないわ」


「待ってろ甘露寺、俺があの汚らわしい手を」


「俺が頸椎やったらァ」






逃げろおっさん!!!







もうやだ何この治安悪い個室。









「ここで出会えたのも何かの…」



「まずその小太りの体型どうにかしなよ。本当目の毒だから消えてくれない?気持ち悪さにも限度ってものがあるでしょ。」






俺今全力でおっさんを励ましたい。



スイーツが甘かった分しんどさ倍増。









「流石に可哀想だなあのおっさん、泣いて帰ったぞ。」




怒るんじゃなくて泣いてるの可哀想すぎだろやだ俺もらい泣きしそう。









「フン…相応の報いだ。」


「Aと無一郎君のお茶を邪魔するなんて…」


「四肢が無事なだけ良かったなァ」





俺本当帰りたい、怖いこの親バカたち。









「大丈夫?どこか触られた?」


「大丈夫だよ、来てくれてありがとう」



「ごめん、お店出ようか」






ちょっと居心地悪いもんね、と食べ終わったAのお皿を確認して時透はAの手を引いた。








「今日だけ手繋がせて。」



さっきみたいな事が起こると嫌だ、と。









「今日だけなの…?」



「……じゃあ、これからも。」





小さく笑ったAが手を握り返してて俺ら発狂。

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べにてゃ - スゥー好きです🫶 (4月29日 14時) (レス) @page50 id: 3804c55305 (このIDを非表示/違反報告)
ありす - ほんとに情緒不安定っす…。泣きました、めっちゃよかった。こんな素敵な作品作ってくれてありがとうございます! (2月28日 18時) (レス) id: d48b66107c (このIDを非表示/違反報告)
めんぼー(プロフ) - もうガチ好き。愛してるレベルで好き。神か?これは神なのか? (11月18日 23時) (レス) @page50 id: a4d4cab34b (このIDを非表示/違反報告)
りず - ほんとすきこのしょうせつ。にやにやしすぎたわ…!もう最高!前世のの話してるシーンとかとくに! (11月18日 22時) (レス) @page50 id: 804a1b86af (このIDを非表示/違反報告)
せりりん - ギャグ要素もありながらキュンキュンするし感動するし感情の起伏が激しすぎて肝臓がやられちゃいました(?) 完結おめでとうございます、そして素敵な作品をありがとうございました! (7月18日 20時) (レス) @page50 id: 6563dca116 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だむい | 作成日時:2020年4月22日 23時

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