【鬼滅の刃】お前ら恋愛下手すぎんだろ。

25話 ページ25

「お前ェ…偉く上達したなァ」


「えへへっ…」





見違えた、とAの頭をポンッと撫でる不死川。優しい！Aに、優しい！







「もう大罪レベルの可愛さ。」


「悶絶してんのは良いけど壁凹ますなよ。」





人の家だぞ、とチラッと時透を見た。




俺はおはぎ(余り物)を食いながら稽古場を見ていた。強いな、A









「不死川さんもう一回打ち合いしましょう！」



「後でなァ」



「もう一回だけ！」



「…しゃーねーなァ」






あいつ向上心も凄いし不死川に微笑ましそうな表情させるのもスゲェ









「後半になると攻撃が大振りになるから意識しろよォ」



「はい」







Aは楽しそうに不死川と打ち合いしている。



本当に、動きに無駄がなくなり体力が長く続くようになった。




出来ることが増えて、稽古が楽しいんだろうな。









「風の呼吸ってスカート捲り出来ないの？」


「やらねぇだろ黙ってろお前」






お前が健全な14歳で安心したわ。




でも残念だったな、捲れねぇよ。









「あとよォA、」



「なんでしょうっ」





打ち合い中に不死川はチラリとAの目を見て声をかけた。









「時透と出かける約束したらしいなァ」



「なぜそれをっ…う“……」






見事脇腹を打たれて膝をつくA。やめろやめろ、時透が発狂する。









「俺の稽古中に余計な事考えてんじゃねェ、浮かれてンぞォ」



「余計じゃなですぅぅ…」





今のちょっと深かった、と脇腹を摩るA。




そんな鈍痛を他所に余計じゃない、って言うところよ、本当素直なやつだなあいつは。









「Aの肌に青痣出来たらどうするつもり」


「落ち着けッ、落ち着け時透…ッ」




ほら今にも痣発現する勢いだぞこいつ。





片腕がない俺には厳しいくらい暴れ回る時透をなんとか押さえ込む俺。




頑張れ俺。






「ちょっと怪我の確認しなきゃ」


「お前それが目的だろ」





「流石にサラシは取らないよ」


「お前どこまでがセーフだと思ってんだよ」





マジでこいつの基準が全く分からないんだけど。



天才は派手に違ぇな本当。









「うー、もう一回お願いします…」



「一回休めよお前はァ」








ゆっくり立ち上がって木刀を握るAを見て時透は俺の腕を振り払った。









「僕心配だから服捲って見て触ってくる。」


「3セット揃えてんじゃなねぇよ」

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