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36話 ページ36

イライラが最骨頂で蕨生姫の周りをウロウロしながら口喧嘩を繰り広げていた。







「うわぁぁん首斬られちゃった!お兄ちゃぁぁぁん!」




その声で、体が分裂したのか何なのか男が出てきた。


なにこの気持ち悪い仕組み。









「お兄ちゃん加勢はずるいよねー…兄様ァァァァァ」




私も呼ぶぞオイ。








「うおおおおおA大丈夫かァァァァァ!!」



すごいよ一瞬で来たよ。すごいよ天元兄様。








「その顔いいなぁ…肌も肉付きもいいなぁ…女にも嘸かし持て囃されてんだろうなぁ」






「まぁな。俺は派手で華やかな色男だし当然だろ、女房3人いるし。」


「遠慮なくやれ、上弦」


「ここで兄妹喧嘩はやめようぜ?」





そんな私たちにすかさず攻撃を仕掛ける上弦兄。








「派手に兄妹対決と行こうじゃねーの」



「妹はフォローに回る感じ?」






上弦組もそうっぽいんだけど。と私は後ろを向いて建物から降りた。




「ちょっと!どこ行く気よ!!」



「兄様は攻撃の範囲が広いから…、戦場確保。」





一応、フォロー?と恐怖で腰を抜かしている楼主や遊女を抱えて走った。





「全員一箇所に固まっててね。」



「アンタ…」




効率が悪いが何回か往復して生きている人間を集めた。人を守りながら戦うのって面倒だからね。






「あ、おばさんお世話になりました。」



私を買ったお金は返すね、と巾着を渡した。









「…死ぬんじゃないよA!!」


「死にはしないよ」





大袈裟だなー、とスタスタ兄様の元へ向かった。







_






よーし戦場は整ったぞ。轟でもなんでもかましてやればいいよ。







「お前は選ばれた才能がある特別なやつなんだろうなぁ、妬ましいなぁ」








あ、いたいた。








「俺に才能があるように見えるか?俺程度でそう見えるならお前の人生幸せだな」





「よいしょ…」





ヨタヨタと建物の二階へ登る私、テンポ悪すぎか。









「才能があるってのはAの様なやつだろーな」



「梅が言ってたお前の妹かぁ…許せねぇな、殺してやりてーな」









「ちょっと、いない間に人を囮にしないでよね。」




上弦妹だけでもお腹いっぱいなのに上弦兄にもめちゃめちゃ殺意向けられてんじゃんやめてよ。









___




_









(こいつは、望んでもねぇ才能を植えつけられてんだ)



(普通この歳の女は、簪を持ってるはずなのに)



(刀を握らせちまっている)

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(プロフ) - 感動しました、素敵な作品をありがとうございます!!!😭😭😭 (8月8日 22時) (レス) @page49 id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 泣く!!!! (2022年3月28日 14時) (レス) id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - はあぁぁ、むい君のやっぱり可愛いってやつで私は成仏しました…… (2022年2月15日 21時) (レス) @page33 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - 足抜きではなく、足抜けではないですか?間違ってたらごめんなさい! (2021年12月3日 20時) (レス) @page19 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
毒猫 - うぅ・・・感動しました!また違う作品で! (2021年9月11日 22時) (レス) id: dc79ac4bfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だむい | 作成日時:2020年4月7日 22時

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