43話 ページ43
義姉さんと私で兄様に泣きついていた。
「ふぅん、陸な、一番下、上弦の。倒した訳だ、実にめでたいな。陸だがな」
私が兄様腹部に抱きついて倒れ込んでいると、背後から声がした。
「褒めてやっても良い」
「伊黒さん”…」
「…なんて顔してんだお前は」
血の気のない顔で涙で髪の毛が引っ付いてたら腰も抜ける。と、私の髪を耳にかけてくれた。ネチネチうるさいけど行動がやさすぃー
「左腕と左目を失ってどうする、穴埋めは誰がする」
「俺はもう引退する。流石にもう戦えねぇよ」
「ふざけるなよ俺は許さない、ただでさえ若手が育たず死にすぎるから。」
「適任が一人いんだろーが」
兄様は私の肩をグイッと寄せてニンマリ笑った。
「新・音柱」
「………あぁ。」
「あぁ、じゃないよ否定してよ」
嫌だよ柱なんて。なんで引っ張る側の人間にならなきゃいけないの、可能なら永遠と癸が良いんだけど(切望)
「ていうか伊黒さん一足遅い。」
「たかが上弦の陸だ。俺が呼ばれる必要はなかった。」
「うん。次からは絶対呼ばない。」
「一応聞くが殺して良いかこの女」
「やめろ俺の妹を」
私は泥だらけの浴衣を払って立ち上がった。
「やっとあの気色悪い格好から解放されたか。」
「遊女Aなかなか気に入ってた癖に」
「マジかよ伊黒、最低だなお前」
「黙れ気に入ってない兄妹揃って仲良くここで戦死って事にしてやろうかね」
ごめんなさい、と小さく謝って私はクルッと後ろを振り返った。
「炭治郎ぉぉ、善逸ぅ、伊之助ぇぇ」
3人の元へ駆け寄って、ギュッと彼らを抱きしめた。
「なぁにこれ、俺なんで怪我してんの、え“ぇぇ顔戻ってんだけど可愛いAはどこ行ったんだよオイ!また味気ない顔に戻ってんじゃん!!」
「一生寝ててくれない?」
さっきの頼もしさは一転、喧しさが戻った善逸。
「腹減った…」
「怪我治ったら天ぷら奢るわ」
「おー…」
結構極限状態の伊之助。
「ありがとね禰豆子、本当に」
「んー!」
私の大事な人達の命を救ってくれた禰豆子。
「Aがいてくれて良かった…」
「私も炭治郎がいてくれてよかったぁぁ」
無事って言えるのかは分からない炭治郎。
「本当に潜入しにくるってバカじゃん3人とも…」
「また泣いてるんじゃないかって…」
「客に手刀振るって荒ぶってるし…」
「飯はみんなで食った方が美味いんだぜ…」
「うん…、早く帰って、くだらない話してみんなでご飯食べようね」
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霞(プロフ) - 感動しました、素敵な作品をありがとうございます!!!😭😭😭 (8月8日 22時) (レス) @page49 id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 泣く!!!! (2022年3月28日 14時) (レス) id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - はあぁぁ、むい君のやっぱり可愛いってやつで私は成仏しました…… (2022年2月15日 21時) (レス) @page33 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - 足抜きではなく、足抜けではないですか?間違ってたらごめんなさい! (2021年12月3日 20時) (レス) @page19 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
毒猫 - うぅ・・・感動しました!また違う作品で! (2021年9月11日 22時) (レス) id: dc79ac4bfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だむい | 作成日時:2020年4月7日 22時