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38話 ページ38

「虫けらボンクラのろま役立たず…お前みたいな奴はこんな言葉とは無縁だろうな」



「ううん、昔は私の代名詞だったよ。」





父はいつも私をそう呼んでいたから。


天元兄様に“A”と呼ばれるまで、自分が“A”だとは知らなかったから。








「ネズミや虫じゃなくて温かい飯を食ってたんだろうなぁ…」



「剥がれた民家の木を食べたよ、あと雪はご馳走だよねぇ」







雪が降る日はいつも楽しかった。


あれはシャクシャクしてて喉も潤うんだもん。









「血の繋がった兄弟を丸こげにされたことはあるか!?ねぇだろうなぁ!幸せそうにしてるよなぁお前ら二人はぁ」



「それは流石にない。」





上弦ズの人間時代の話?と首を傾げる。









「姉さんはある日池に浮かんでたし、兄さんは疫病に罹ってたっけ…うーん…丸こげは無いと思う」




7人もいたらしいけど全然覚えてないな、と記憶を遡るも全然思い出せないわ。









「壮絶な人生送ってんね、あんた。」



私はケラケラ笑いながら刀を振るった。








「…早く楽になるのも手段だと思うけど。」



「……は!?お兄ちゃん!?」






撥ね飛んだ首を捕まえる。








「……あれ、なんで蕨姫生きてんの?」



こっちが本体なんじゃ無いの?と刀を鞘にしまうと、兄様が頭を抱えた。






「頭が…地味に頭が弱ぇ俺の妹…」



「え、なんで?」









「二人同時に斬らなきゃいけねぇんだよ」


「………嘘じゃーん…」




早く言ってよ、とため息を吐くと蕨姫に上弦兄の首を取られた。







「なんだこいつ…柱じゃねぇのに可笑しいぞ…なんなんだ…早く殺さないとまずいなぁ」





「私も帰って天ぷら食べたいから早く死んでくれない?」






私がそういうと、私の前に誰かが降ってきた。






「そーだぜ、加勢するぞA!!」





「伊之助…炭治郎は無事ね。えっと、善逸は寝てるかな?」



完璧なコンディションですね。主に善逸。








二人同時にかぁ…



私は二刀流だけど手足が長く無いから一気には無理だし、そもそも二刀流というか繋がってるから一本だし。






「A」


「ん」





「女の方の首取って、こっちに加勢してくれ。」





お前なら、無傷で来れるよな。と兄様は口角を上げた。









「炭治郎、善逸、伊之助、Aに加勢しろ!そんで5秒で戻れ!!」







「5秒!!」

「おうよ!」

「無理じゃね」

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(プロフ) - 感動しました、素敵な作品をありがとうございます!!!😭😭😭 (8月8日 22時) (レス) @page49 id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 泣く!!!! (2022年3月28日 14時) (レス) id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - はあぁぁ、むい君のやっぱり可愛いってやつで私は成仏しました…… (2022年2月15日 21時) (レス) @page33 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - 足抜きではなく、足抜けではないですか?間違ってたらごめんなさい! (2021年12月3日 20時) (レス) @page19 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
毒猫 - うぅ・・・感動しました!また違う作品で! (2021年9月11日 22時) (レス) id: dc79ac4bfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だむい | 作成日時:2020年4月7日 22時

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