45話 ページ45
「なにしてるの？」
「なんだっけあの雲の形、」
「うーん…、なんて言うんだっけね」
縁側で夜空を見上げる無一郎君の横に座った。
「あ、そうそう僕良いもの持ってるよ。」
待ってて。と屋敷へ入っていくなり紙に包まれた何かを私との間に置いた。
「これは…」
「絢辻屋のまんじゅう、偶々近くの警備に当たってたんだ」
Aは白いやつ、とおまんじゅうを渡されて長らく食べてなかったなぁ、と懐かしく感じていた。
「お茶淹れてくるね」
立ち上がろうとすると、パッと手首を掴まれて
「いいよ、ここに居て。」
「ふふっ…分かりました」
お茶はないけど、お月様に照らされながら食べるおまんじゅうは美味しかった。
「ん〜、懐かしいぃ」
「最終選別終わった後にAに連れて行かれた」
「そんな昔のこと覚えてるの？」
「忘れるわけないよ」
「無一郎君…」
「足捻っただの怖いだのビービー泣いてる癖にまんじゅうひとつでケロッと機嫌治るんだもん。」
「…………」
まんじゅうは偉大だね、とそのまんじゅうをパクッと口に含んで、まぁ…と思い出したような無一郎君。
「僕のお嫁さんになってくださいって言った時の方が泣いてたか」
「私よりも小鉄君が泣いてたけどね」
拍手しながらおめでとうございます！って言われるまで、小鉄君の前だってことを忘れていた。
「夢かと思ったんだよ、戦いで疲れたのかな私？って」
「現実で良かったね」
「本当に。」
なんだか生きてることに感謝したもん。
「好きだよ、無一郎君」
なんだか色々思い出して、ふと口から溢れた言葉に、彼はニヤッとしてわたしの唇を貪った。
「僕も好きだよ、愛してる。」
「…………はい」
うわぁぁ、と恥ずかしさが増して倒れるように無一郎君の肩に顔を埋めた。
「照れ具合は昔から変わらないね、良い加減慣れなよ」
「無茶言わないでくださいっ…お茶淹れてきます」
逃げるように去ったつもりが、また手首を掴まれてウ“ッと苦い声を漏らした。
「ん、もう一回」
貪欲な旦那さんが、愛おしくて堪らなくて。
_この幸せが、続きますように。
_生まれ変わっても、この人の事を好きになりますように。
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ジャンとアニの守り隊 - 久しぶりに鬼滅夢小説見たら面白くて宿題やらずに読んでしまった泣…神作品✨ (2月27日 23時) (
レス) @page46 id: 3aa9af30d4 (このIDを非表示/違反報告)
蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - 天才作者様だ (6月15日 17時) (レス) @page30 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - 深夜に見つけて読了したのがAM3:21！運命をかんじました！！そして苦しくて涙が出過ぎてただ今枯れてます😭めちゃめちゃ感動です…素敵な物語から幸せを頂きました！ご馳走様！ありがとうございました〜！！ (5月16日 3時) (レス) @page46 id: 2d06e4d39c (このIDを非表示/違反報告)
8190506(プロフ) - めちゃくちゃ感動しました…！一晩で書き上げてしまったと聞いて本当に驚きました…。でもそれを感じさせないほど素敵な作品でした…！ (2022年4月2日 22時) (レス) @page46 id: 5a5b1fad70 (このIDを非表示/違反報告)
chiaki0708(プロフ) - しっかり泣きました！最高です (2021年10月16日 19時) (レス) @page46 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だむい
| 作成日時：2020年3月31日 8時
