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やっぱり首は斬れなかった。
それより刃こぼれが酷くて次攻撃を受けたら刀が折れる…
それと、視界がチカチカする。
「酷い出血ですよ、そろそろ良い加減＿＿」
「口も要らない？」
お喋りね、と玉壺の口元に刀をくわえさせた。
「ぐっ…でも、近すぎますよ鬼狩りさん」
「……………」
お腹に刺さる、刀。
里の誰かが研いだ刀。
この人たちは何も悪いことしてないのに、
「…ぐっ…これ以上私に踏み込めば腹部の刀は更に深くあなたに刺さりますよ！」
「耳元で叫ばないで…」
私はそのまま玉壺を倒して、彼に貫通した刀を地面に刺した。
刺したというか、私が力尽きて倒れ込んだという方が正しいと思う。
「いやはや、お見事！！ですが捨て身には少し早すぎますねぇ！」
「…………」
まだ動くの…
「A、A、ヤメロ、ヤメロ！」
私の前に立つ五右衛門、最後までなんて良い子なの。
「…逃げなさい」
正直もう、戦う気力は無かった。出血が酷すぎて視界が鮮明としない、片足の感覚がない、風が触れる度に肩が痛い、腹部が致命傷で息が苦しい。
「では、最後はとびっきりの断末魔をお願いしますね！！」
甘露寺さん、胡蝶さん、私、後悔しなかったです。
無一郎君と過ごす日々が、辛くないと言ったら嘘になるけど。
いつも知らない人になって、いつしかそれが普通だと思う自分には呆れていました。
だけど、初対面でも、はじめましてでも、
無一郎君は優しいんです。
切ないくらい優しくて、
信じられないくらい温かくて、
とても楽しい人です。
「あぁ…やだ…」
また会いたいって思ってしまう。
死にたくないなって、最後に一回名前を呼んで欲しいなって。
今になって色々欲が出てきてしまう自分が嫌だ。
「無一郎、くん…」
腕で目元を覆うと、足音が聞こえた。
「A嬢！！」
小鉄君の声と、覚悟したはずなのに身体は痛くなくて、その代わりの浮遊感。
「何勝手に死のうとしてるの？」
「ぅあ……無一郎くんっ…、無一郎くん…！」
38話 ページ38
それより刃こぼれが酷くて次攻撃を受けたら刀が折れる…
それと、視界がチカチカする。
「酷い出血ですよ、そろそろ良い加減＿＿」
「口も要らない？」
お喋りね、と玉壺の口元に刀をくわえさせた。
「ぐっ…でも、近すぎますよ鬼狩りさん」
「……………」
お腹に刺さる、刀。
里の誰かが研いだ刀。
この人たちは何も悪いことしてないのに、
「…ぐっ…これ以上私に踏み込めば腹部の刀は更に深くあなたに刺さりますよ！」
「耳元で叫ばないで…」
私はそのまま玉壺を倒して、彼に貫通した刀を地面に刺した。
刺したというか、私が力尽きて倒れ込んだという方が正しいと思う。
「いやはや、お見事！！ですが捨て身には少し早すぎますねぇ！」
「…………」
まだ動くの…
「A、A、ヤメロ、ヤメロ！」
私の前に立つ五右衛門、最後までなんて良い子なの。
「…逃げなさい」
正直もう、戦う気力は無かった。出血が酷すぎて視界が鮮明としない、片足の感覚がない、風が触れる度に肩が痛い、腹部が致命傷で息が苦しい。
「では、最後はとびっきりの断末魔をお願いしますね！！」
甘露寺さん、胡蝶さん、私、後悔しなかったです。
無一郎君と過ごす日々が、辛くないと言ったら嘘になるけど。
いつも知らない人になって、いつしかそれが普通だと思う自分には呆れていました。
だけど、初対面でも、はじめましてでも、
無一郎君は優しいんです。
切ないくらい優しくて、
信じられないくらい温かくて、
とても楽しい人です。
「あぁ…やだ…」
また会いたいって思ってしまう。
死にたくないなって、最後に一回名前を呼んで欲しいなって。
今になって色々欲が出てきてしまう自分が嫌だ。
「無一郎、くん…」
腕で目元を覆うと、足音が聞こえた。
「A嬢！！」
小鉄君の声と、覚悟したはずなのに身体は痛くなくて、その代わりの浮遊感。
「何勝手に死のうとしてるの？」
「ぅあ……無一郎くんっ…、無一郎くん…！」
大好きな人に、抱えられていた。
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ジャンとアニの守り隊 - 久しぶりに鬼滅夢小説見たら面白くて宿題やらずに読んでしまった泣…神作品✨ (2月27日 23時) (
レス) @page46 id: 3aa9af30d4 (このIDを非表示/違反報告)
蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - 天才作者様だ (6月15日 17時) (レス) @page30 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - 深夜に見つけて読了したのがAM3:21！運命をかんじました！！そして苦しくて涙が出過ぎてただ今枯れてます😭めちゃめちゃ感動です…素敵な物語から幸せを頂きました！ご馳走様！ありがとうございました〜！！ (5月16日 3時) (レス) @page46 id: 2d06e4d39c (このIDを非表示/違反報告)
8190506(プロフ) - めちゃくちゃ感動しました…！一晩で書き上げてしまったと聞いて本当に驚きました…。でもそれを感じさせないほど素敵な作品でした…！ (2022年4月2日 22時) (レス) @page46 id: 5a5b1fad70 (このIDを非表示/違反報告)
chiaki0708(プロフ) - しっかり泣きました！最高です (2021年10月16日 19時) (レス) @page46 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だむい
| 作成日時：2020年3月31日 8時
