27話 ページ27
【俺は甘露寺さんに教えてもらった宝探しに行ってきます。今度は俺がAにおにぎりを作っておいたぞ!】
そんな置き手紙と、おにぎりとお味噌汁、お漬物。
「炭治郎君、絶対長男…」
それより、宝探しって何かしら。
「ちょっと行ってみよう」
刀の修理に時間がかかるからか、隊服まで洗ってもらっていただいているので、浴衣の上に羽織を着て外へ出た。
宝物、という単語に胸を高鳴らせて歩いていると、何やら物音がしてそこへ向かうと、炭治郎君が倒れていた。
「炭治郎くぅぅぅん!?」
何々どうしたの何があったの
「うわぁぁぁぁむい、ちがう…霞柱様…」
殴り合いでもしたの?無一郎君綺麗すぎるよ一方的にやられたの?あとこのお面を被った子は誰?
「次々と…君は誰?」
「勿忘Aです。ちょっと、炭治郎君に何したのよ」
気失ってるじゃん、と食ってかかる。
「くだらない話をしてるから黙らせただけ。それよりそこ退いてくれる?」
初対面の人にはこうなのは知ってるけど、この冷たい物言い、苦手だな。
それより、今は炭治郎君を介抱しなきゃ。
「………」
私はちょっぴりムスッとして無一郎君に道を譲った。
「重っ…」
プルプル震えながら炭治郎君を抱えると、お面の男の子が首を横に振っていた。
「この人には見て欲しいものがあるから、ここで意識が戻るのを待つのは…」
危ないですかね、とだんだん声が小さくなる男の子。
「…そっか、じゃあ一緒に待ってよっか」
私は土の上に正座になって炭治郎君の頭を膝に乗せた。
「あの澄ました顔のガキと知り合いですか?」
「本当何があったの…」
確執がすごいなぁ、と思うも、ここで意識を失っている炭治郎君がいるあたり溝の深い何かがあったのは察する。
「彼は時透無一郎君。私は勿忘Aで、彼の同期だよ」
「なんで同期でこうも人間性に差が…」
「酷い事されたなら…ごめんね。でもね、本当はすごい優しい人なんだよ」
今は難しいかもしれないけど、いつか分かって欲しいな。と頭を撫でると、彼は不思議そうに首を傾げた。
「…前世は女神か何かでしたか?」
「うーん…違うと思う…」
1237人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ジャンとアニの守り隊 - 久しぶりに鬼滅夢小説見たら面白くて宿題やらずに読んでしまった泣…神作品✨ (2月27日 23時) (レス) @page46 id: 3aa9af30d4 (このIDを非表示/違反報告)
蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - 天才作者様だ (6月15日 17時) (レス) @page30 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - 深夜に見つけて読了したのがAM3:21!運命をかんじました!!そして苦しくて涙が出過ぎてただ今枯れてます😭めちゃめちゃ感動です…素敵な物語から幸せを頂きました!ご馳走様!ありがとうございました〜!! (5月16日 3時) (レス) @page46 id: 2d06e4d39c (このIDを非表示/違反報告)
8190506(プロフ) - めちゃくちゃ感動しました…!一晩で書き上げてしまったと聞いて本当に驚きました…。でもそれを感じさせないほど素敵な作品でした…! (2022年4月2日 22時) (レス) @page46 id: 5a5b1fad70 (このIDを非表示/違反報告)
chiaki0708(プロフ) - しっかり泣きました!最高です (2021年10月16日 19時) (レス) @page46 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:だむい | 作成日時:2020年3月31日 8時