【名探偵コナン】小学時代の旧友がイケメンになっててシフト被ってる。

7話 ページ7

「ふわぁぁ〜…アムロねー。」





私は習い事とかジムとか行くタイプじゃないし…お久しぶりです。っていう挨拶は旧友くらいなんだよなー。







「あーっ、懐かしい！私若い！！」




中学あたりから、女の子は顔が出来上がるけど、小学生は若い。



なんだか違う人を見ているみたいで楽しくなっちゃう。







【薄雪 A】


「若いー！！」




夜中だけど興奮が止められず、騒ぎながらページをめくっていた。



安室なんて全然いないけどなんか楽しいこれ。




眠いけど…せっかくだし、と自分のクラスの思い出だけでも見ようと、ページを戻した。









「高橋くん高校じゃおじさん顔だったのに可愛いっ！」



とか




「島田小学のときメガネ掛けてない！」



とか





「小学の癖に柴田と山本付き合ってたな〜、お似合いだったー。羨ましい」




小学校の記憶は、高校ほどじゃないけど、結構覚えてるものだな。









「あ、諸伏景光って知ってる。んー、仲良かったはず…」






振り仮名を見る前に、スラッと名前が読めた。


愛嬌があって、よく仲介役になってくれてる人付き合いが上手な人だった気がする。








「あ、このガキ大将しょっちゅう降谷零と喧嘩してたやつじゃん」






そうそう、降谷零って、






【降谷 零】



どんな、人だっけ。







「諸伏景光と仲良かった気がする」


私はよくこの二人と一緒にいたような、









「あれ…」



彼の名前が書かれた写真に、そっと触れた。







日常写真ページには、私は修学旅行や、給食当番やらで、彼と写ってるのが多い。







「ふるや、れい…」



聞き覚えのある名前と、見覚えのある顔。



呟いた単語は、ぽろっと溢れて、消えていった。







きっと仲が良かった。



それでいて少し、ほんの少しだけ









シフトが被ったあの男と似ている｡






「…あっ、あと一個だ」




降谷零という引っかかるヒトは後にして、アムロトオルを探しに、幼稚園のアルバムを開いた。








「あー、むー、ろー……」





いちご組にも、ひまわり組にもいない。






最後のクラスを開いて、アムロトオルを探した。







「いないじゃん！！」




時間返してよ三十路前の時の流れは早いのよ。









「もうこんな時間…」



アルバムは、本棚にしまわずベッドの横に置いて、あまりスッキリしないまま、眠りに落ちた。

8話→←6話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す