【文スト】どうしよう。知らない子供にパパと勘違いされてる。

5話 ページ5

「にー！にー！！」


俺の上で暴れるAを地面に下ろすと


芥川の所へ一生懸命に走っていた。




芥川もあえて手を貸さずその場でしゃがみ手を広げ待っている。



和むわー。



「ん！……にぃ…」



Aが転んでしまった。駆け出したい衝動を抑え、その場で自分を押さえつける。



「頑張れ、A…！」

「うー…にぃー…！」



「A頑張れー！」

「が、頑張ってください！」



俺と樋口も応援をして二人を見守る。


そして芥川に辿り着いたAは飛びつくように芥川の胸へと駆け込んだ。



「んにぃー！」

「凄いぞ、偉いぞ！」



羨ましいとか思ってねぇよ！


横から樋口が話しかけてきた。



「あ、あの…前の任務時に路地裏から来た子供ですよね？」


「あぁ、首領命令でマフィアの一員だ。」


「え！？ですが彼女に本当の両親がいたら如何するおつもりですか。」



確かに、両親が別の組織の人間なら対立する事になる。



「確かにな、サンキューな樋口。」


「い、いえいえいえいえ！！」



芥川と樋口と別れ、Aについて考えてみた。



俺の事パパって言ってる時点で如何も親がいないと勘違いしてしまった…




「おぉぉ愛しのA〜！」

「おー仕事行ってこい婆さん。」

「今すぐAをよこさんかいチビ助」



「ぱっぱめ！」


お、なんか俺が怒られてるけど悪い気はしないな。


なんだこの感じ。A可愛い。




「おねぇいじちゃめ！」


おねぇ→お姐→姐さん

いじちゃ→いじめちゃ

め！→ダメ！


姐さんいじちゃめダメ！



「気をつけるなー」


「んふー！」



頭を撫でてやるとニッコリ笑うA。



いやー可愛い可愛い。

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