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生まれて初めて、"お姫様抱っこというモノ"を体感し、
ご近所の方々にそんな醜態とパジャマ姿を晒され、
色々と理解が追いつかない私は、
謎の黒塗りの高級車に乗せられ、
現在進行形で、
“自称従兄”の膝の上に居た。
『……っ、離して下さいッ。』
「やーだ。」
『…こういうの、誘拐って言うんですよ。』
「んふふ、なんかやらしい響きだねぇ。」
『警察に突き出しましょうか。』
笑い事ではない。
トントン拍子に話が進んで、何もかもがサッパリだ。
『っ…とにかく、一度家に帰して下さい。』
「…は？…何で？」
『私、お金も何も持ってないし…、』
「必要無いよ、そんなの。」
『…でも、私。
母方の祖母の所に引き取られるって聞いてるんですけど。』
「…は？
…っ冗談じゃねぇよ。
誰が渡すかっつーの。
Aは俺のなんだから。」
嘲笑混じりに、呟く。
その声は、何故かとても怖く感じて。
彼の腕の中から逃げ出そうとすると、
とてつもない力で押し戻される。
「…だいじょーぶ。
Aちゃん、じっとしてて。」
いや、大丈夫じゃない。
澄ました顔してるけど、
コイツのやってることは
“誘拐”っていう立派な犯罪だ。
『……。』
と、いうか。
さっきから気になっていたんだが、
この人は一体何者なのだろうか。
出で立ちといい、
この高そうな車といい、
どう考えても、ただの従兄には見えない。
…人の家に平気で上り込むような人だ。
どうせロクな人じゃないだろう。
チラ、と彼の方を見ると、
目が合う。
「ん？…なーに。
そんなに見つめちゃって、」
『…っ、なんでもないです。
もう、いい加減にして下さいよっ！！』
身体を仰け反らせ、四肢を振り回す。
っ…何故だか顔まで熱くなってきた。
「…もう、聞き分けのない子だなぁ…。」
何をするかと思いきや、
ちゅ、と頬に柔らかな感触が走る。
『…ッは、』
人の唇とは、こんなにも温かく、
柔らかいものなのだろうか。
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もふ田もふ猫。(プロフ) - こっそりクソデカ感情持ちな長男大好きです……ありがとうございます…… (2021年5月9日 19時) (
レス) id: 2107166e13 (このIDを非表示/違反報告)
:-)(プロフ) - アッツ……チョロリス……素晴らしすぎて吹きました。有難うございます。 (2020年11月26日 22時) (レス) id: d5e2ef2656 (このIDを非表示/違反報告)
曖昧なココロの持ち主@妄想鑑賞代償年齢(プロフ) - 作品見ました！Rtiさんの作品はミステリアス感が出てて話の続きが凄く気になります！！これからも更新頑張ってください！応援してます！！ (2020年10月20日 22時) (レス) id: 1c08174ba3 (このIDを非表示/違反報告)
アイクルト - 何気に作者さんのあとがき、、、？独り言、、？が好き← (2019年12月1日 21時) (レス) id: ef72670758 (このIDを非表示/違反報告)
Rit(プロフ) - キヤラメルさん» えっ…////… ﾄｩﾝｸ (2019年10月22日 22時) (レス) id: ad53a4c674 (このIDを非表示/違反報告)
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