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『……はい？』

突拍子の無い話は、また忽然と始まった。

『…え、何がですか、
おそ松様。』

「だから、そのバカ丁寧な喋りをやめろって
言ってんだよ。」

『…“バカ丁寧”って…、
私は普通に喋ってるだけですよ。』

「普通な訳あるか。

…何故俺に謙る必要がある。」

むに、と頬をつねられる。

『それは……、

だって…貴方は、神様なんですよ？
そんな方に、無礼な振る舞いは出来ません。』

「お前は俺の妻だろ。

無礼もクソもあるか。」

『…でも、…罰当たりになりませんかね？』

「主人である俺が要求してるんだ、
罰当たりなんて事は無ぇだろ。」

片手で弄ぶように、髪を縋れる。

……呼び方か。

考えた事無かったな。

『…因みにおそ松様は、
私に何て呼ばれたいんですか。』

「……別に。
普通に呼び捨てで良いだろ。」

うわ、1番キツい奴じゃん。

『…え、本気ですか？』

「当然だろ。

…おい、ちょっと呼んでみろ。」

内心、呼ばれたくてウズウズしているであろう
おそ松様に肩を引かれ、

強請られる。

……1番この状況を楽しんでるよね、この人。

『…ぇ、ちょっと』

「……ほら、呼べ。」

『……ッ。』

……何でだろ、

ただ名前を呼ぶだけなのに、
なんか凄い緊張してきた…。

おまけに顔まで赤くなってきたし…。

「呼べ。」

『…ぅ、分かりましたよッ！！

……お、…ッおそ松……

…様。』

「…おい。」

『やっぱ無理です！！
恥ずかしいです！！』

新婚早々、

何してんだろ私達。