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私は、酒を受け付けられない体質だった。

一口でも飲むと気持ち悪くなるし、
簡単に酔っ払ってしまう。

お陰で友達には成人しても“子供”だと馬鹿にされるし、
学校やサークルの飲み会でもロクな目に合わない。

だから、なんとか
酒嫌いを克服しようと、

つい先日、

初めてお酒を買った。

確か、2.3缶くらい。

結局、未だにそれすらも飲めていないけど。

「……んふふッ、Aぉ…。」

まさか、目の前のこの酔っ払いは、

それを飲んだのか…！？

つか、飲みましたよね完全に。

床に転がる空き缶が、事の有り様を物語っている。

『…お、おそ松様…。』

「……遅ェじゃねえかよ、

このやろぉ…、…ﾋｯｸ」

『…ウチにあったお酒…、

飲んだんですかッ。』

「…おさけぇ？

…ん、…んふふッ

あぁ…、これの事かぁ…。」

『………。』

やべぇ、超酔ってるよ。

っていうか、お酒弱かったんだこの人…。

全然知らなかったよ。

「…A…、ん、……」

フラフラと、覚束ない足取りで私の元へ
やってくるおそ松様。

その直後に、

足を滑らせ

彼は派手にすっ転んだ。

「…ぃ"ッ、……ん、
……ぅあ…、

…いた…っ、

……Aぉ…、

いたいよぉ…ッ」

はてさて、これはどんな状況なのだろうか。

1000歳を軽く超え、
いい歳こいた男性が、

まるで駄々を捏ねるガキンチョの様に
泣き喚いているではないか。

『……。』

私は、コイツと夫婦になるのか。