魔王は限界オタク

謝罪と好意 ページ44

side she





切られてしまった





だるまさんと師匠は私が絡む前からずっと友達で、


きっとそのショックは大きくて、


信じて、なんてそんな甘い言葉は言えなくて、






涙が零れそうになったその時





LINE通話の通知


画面に映った名前は






｢...だーくん｣







だ｢...もしもし？｣



｢もしもし、｣



だ｢ほんまにごめん、申し訳ない｣



だ｢俺、顔出ししてないから外であんま気を付けたことなくて、あまりにも軽率だった｣



だ｢いちかと会えたのか嬉しくて...｣






何でそんなに謝るの、私が悪いのに


だーくんが今回のことに巻き込まれたのは確実に私のせい、


お前のせいで、と怒ってもいいはずのに




｢ううん、だーくんは悪くないよ。私が注意すれば良かったの、巻き込んでごめんなさい。｣




だ｢おじじがいちかの事務所と話し合って対応するから俺らは動くなってさ｣



｢うん、私も言われた｣



だ｢そっ、か...｣









だ｢俺....さ、｣



｢ん？｣






だ｢暴露配信見た時にさ...今、YouTubeLIVEして、付き合ってますって言ったら....どうなるんやって、考えしまった｣









だ｢俺、最低だよな...｣






｢え...｣







｢それは、どういう...｣








.







.







.





.







.











だ｢....好きだ｣





｢え...？｣




だ｢い...A、好き｣






｢今、そんな冗談言ってる場合じゃ...｣





だ｢....｣




｢だーく...ん....？｣







だ｢こんな時に、ズルいって分かってる。でも好きなん....こんなん誤魔化せん。｣





｢っ....｣








だ｢勘違いせんで？今回のことは俺からも付き合ってませんって声明出すし。いちかの築き上げてきたものを壊そうとは思っとらん。｣








だ｢返事も要らん｣










だ｢言わないと後悔すると思ってしまって...｣






だ｢ただでさえ今やばいのに困らせるようなこと言ってごめんな｣








だーくんは、優しい人なんだ




きっと私からの返事があまりいいものではないと分かっていて




私にだーくんを振る役をさせないようにしてくれている







だーくんからの好意を、薄々気付きながら気付かないふりをしていた私が悪いのにまた謝って





｢ん...ありがとう...｣



｢いつか絶対返事するから｣







｢それまでは今まで通り友達で居てくれる...？｣




だ｢ええん...？｣





｢もちろん｣




｢むしろ私が頼む側だよ｣

謝罪と...→←炎上と誤解

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す