魔王は限界オタク

炎上と誤解 ページ43

side she








今日は次の歌ってみた動画のレコーディング



4時間ぶっ通しで歌い続けてようやく帰宅



ドアを閉じたと同時にスマホが鳴った



あまり鳴ることのない電話番号への着信、スマホに表示された連絡先は“マネージャーさん”



どうしたんだろう




｢もしもし〜？｣



マネ｢いちか！？ちょっとコレコレさんの配信見て！！｣



｢！？｣



｢は、はい！｣




ノートPCを開いてYouTubeも開く


検索バーにコレコレ、と入れてクリック




コ｢〜ってことなんだ？｣


コ｢えっとですね、皆さん。まとめますと人気配信者のいちかさんが男性と親密そうに歩いていたと、そしてその男性が人気ゲーマーだるまいずごっどさんである可能性が高いと、証拠写真がこちら...｣



｢っ！？｣



偶然だーくんと会った日の写真、



あのナンパ野郎から助けてもらった直後、肩を抱かれて歩いている写真と一緒にパスタを食べている写真



一応顔出ししていないだーくんの顔は隠されているけど流石にこれは....





｢マネージャーさん誤解なんですこれはっ｣



マネ｢分かってる！事務所でできる限り早く対応出すから待機していて、｣


マネ｢この日の事実を私に送っておいて、分かった？｣



マネ｢スタッフ達はいちかのこと信じてるからね、｣




｢分かりました、ありがとうございます｣



通話が切れた



どうしよう...


いや、やましいことは何もしていないんだ、堂々としていよう。




ノートPCでWordを開いてあの日の事実を書き出す



そもそも会う予定ではなかったこと、

ナンパから助けてくもらったこと、

買い物と食事には行ったこと、

付き合っているという事実はないこと、




一通り書き終えPDF化し、謝罪の文を添えてマネージャーさんに送る





とりあえず今私が出来ることは終わった





師匠...



スマホを操作して師匠に電話をかける


何でだろう、




1番に連絡するべきだと思ってしまった





R｢...もしもし｣




｢師匠！あのっ...｣


R｢はい｣



電話口の師匠はいつもより静かで、




｢見ましたか...？｣



R｢...何をですか？｣




｢私とだーくんが...｣




言葉を選んでいると黙ってしまって



沈黙が流れる






R｢付き合ってる...ということですか？｣





｢違うんです、私はっ｣





R｢いいと思いますよ、だるまさんいい人ですし｣





R｢ファンとしても師匠としても応援します｣









.






.







R｢では｣

謝罪と好意→←休みの日

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す