魔王は限界オタク

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side she








｢だって私は〜！！！！｣




╲ゆーあーまいえんじぇーる！！！！╱




どんな間もアドリブを入れて観客が飽きないように



間奏の間にトロッコに乗り込む

スタンド1列目とは手が触れる距離



手を出して皆とハイタッチしながらゆっくり進んでいく






｢〜♪｣



歌っているのはいちかの代表曲、
センパイに恋する女の子の歌



1列1列ちゃんと見て、


泣いてる人もちらほら居る



｢だーからー♪...泣かないで〜笑笑｣



私の一挙一動に沸く歓声を全身に受けて



1面にファンサをしながら2人を探す



多分、ここら辺だよね....






あ〜〜


いや、多分あれだな





赤いパーカーの背が低めの銀髪

黄色いパーカーの背が高い茶髪





申し訳ないけど有名配信者のオーラはゼロ、


もう明らかによく知らないけど来ちゃいましたって感じ醸し出してる




いや待て待てペンライトくらい買ってこい外に物販あっただろ

師匠なんて両手に5本ずつくらい持ってたからね？





なんて、心の中でツッコミを入れながらにやにや笑ってしまうのを感じる



ちょうどだるさかの前でトロッコが止まる




信じられないくらい手を振ってる2人がおかしい





｢時間を止めて



聞いてください、抑えた想い｣







音が一瞬止まる




少し大袈裟に息を吸って


マイクを両手で握って





目の前のだるさかを見る






くらえ、




｢好きです！｣





╲うおおおおおおお！！！！╱




歓声が止まらない




びっくりした顔をしてるだるさかを横目にトロッコがまた動き出す



流石に少し照れくさいな、





遠ざかる2人にばいばい〜と手を振った

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