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二人分の人影が談話室に加わった。
「あ〜…っと。もうこんな時間かよ、遅くなっちまったな。」
「万里さんが服見ると止まらなくなるからだろ?」
「んだよ、天馬だって乗り気だったくせに。」
私の存在に気づいてないのか茶髪のロング…とまではいかないが長めの髪とふわふわとしたオレンジ髪のイケメンさんが話し出した。
「ちょっと、万里くん!天馬くん!もうちょっと早く帰ってね!!」
立花さんも心配してたのか少し怒った口調で二人に言う。…………そろそろ声をかけてもいいんですかね??
『え、えっと。立花さん、この方達は……?』
「あ、ごめんなさい!長瀬さん、この2人はですね……「摂津万里、花咲学園高校三年。」あ、万里くん。」
誰、お前。みたいな目を向けてくる摂津君、?どうやら高校生らしい。
「俺は皇天馬。芸歴15年の天才実「はいはい。」おい、幸!!」
オレンジ髪の彼は皇くんと言うらしい。どこかで見た気がするのは気のせいだと思う。皇くんも、目で私のことを少し警戒しているのが伺えた。
『あ、私。2週間この寮のお手伝いをさせていただきます、長瀬Aです。』
「ふ〜ん、見たところ俺らとタメぐらい?ヨロシク。」
心底興味無さそうにスマホゲームをしだした摂津君。なんだかヤンキーのような雰囲気がある。少し怖かったが悪い人ではなさそうだ。
一方皇君はまだ不思議そうにこちらを見ていたので見つめ返せば顔を少し赤くしてそっぽを向いてしまった。………少しかわいいかもしれない。
そんな知りたくもない自分の新しい1面を見つけた時、ふと立花さんが思いついたように言った。
「あ、せっかくだし長瀬さんの歓迎会しましょう!!」
そんな一言に快く頷いてくれた団員のみんな。あれ、歓迎されるのってこんなに嬉しかったっけ?胸が熱くなるのを感じた。
………そんな幸せすぎて少し涙目になった私を、摂津君がスマホの横から見ているのは気づかなかった。
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作者名:梅おかか | 作成日時:2017年8月24日 22時