金持ち少年達に愛された貧乏少女の非日常 (ページ11)

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ふわふわのレースの白ワンピ。緩くカールした髪。高すぎないヒールの可愛らしいパンプス。

いや、ちょっとまて。

『ね、ねぇ。万里君？どう考えたって似合ってないよね？？』

「へ〜Aは俺のセンス疑うんだ〜。」

口角は上がっているけど目は笑っていない万里君。なんだろう、ヤンキーの凄みなのか分からないけどとても怖いです。

「Aさん、次これ着ろよ！」

少し得意げに服を持ってきた天馬君。いやはや可愛い……。でも私にはそんなかわいい服似合いません。ごめんね。

やんわりと断らせると服を押し付けられました。
その後も仕方なく万里君と天馬君に着せ替え人形になりましたよ。

最終的に最初のワンピースに決まったらしい。２人が優しく微笑んでいた。イケメンの笑顔の攻撃力………。

『ってちょっと待って、私買えないんですけど…。』

「んなの、俺らが買うに決まってんだろ？。」

何言ってんの？みたいな顔されたけど、私はおかしなことは言ってないはずだ。絶対そう。

『いやいや、ダメです。』

「今日は俺らが無理やりAさん連れ出したみたいなもんだし、お礼だ。ありがたく受け取れよな！！」

あ、一応無理やりって自覚はあったのね。
あんまり謙遜しても失礼だろう、私はありがとう。と二人に笑いかけた。

「…………っ。ほら、家帰んぞ。」

そっぽを向いた万里君に急かされて三人揃って帰路についた。

真っ暗な帰り道。あの時と一緒だ。一つだけ、大きく違うのは両隣に万里君と、天馬君がいること。

やばい、かなり幸せかもしれない。
２人とワイワイ喋りながら、そんなことを思っていた。